最終話 悪の組織

とある組織 最終話 悪の組織

「何か勝てる方法は…!」
組織・基地では何か勝つ方法がないか考えている。その中で、一人がとある提案をした。
「あの強度でも壊せる威力を持つ武器を作れば…」
「それだ!みんな!色々な所…人間が残したデータやら政府やらのデータやらをハッキングして使える情報をどんどん集めろ!!」
組織として出来る事はそれ以上に何もない。元々、これまで使ってきたデータはほとんどがハッキングしていいプログラムを盗み、それを改良した物だ。今更何をしようが悪なのに変わりはない。


「お前…刀なんか俺に渡してどうするっ!?」
「お前が使え、という意味だ」
レッドメアの質問にデルデムスが即答する。そう、自分の武器を渡すという事は、預かれということか、使えということしかないのである。

「お前はどうすんだよ」
「俺には、これがあるっ!エネルギーアルファ・ファースト!」
デルデムスがそう言うと、デルデムスの体がもの凄い光りで見えなくなった。そして数秒後、光りは収まり、現れたのは真っ赤なシャドウチャオに変化したデルデムスだった。


「!?…人間からの通信です。メールで、武器の設計図を送ってきました」
「何っ!?見せろ!!……これだ。俺に貸せ!!お前はメールで後ほど設計図を送ると組織内の全員に伝えろ!!」
「御意っ!!」
組織でも、武器の開発が開始された。老人が送った設計図に、ハッキングして得た設計図を利用して改良していく。その作業は数分で終わった。その設計図を、指示と共にメールで全員に送る。そして、武器の作成は開始した。


化け物と元リーダーが合体した機械は交互に巨大なエネルギーの弾を放つ。そのスピードは少しずつ上がってきており、数時間経った今となっては避けるのがとても困難になっていた。化け物と、元リーダーは同時に巨大な魔法エネルギーの弾を放つ。しかし、デルデムスは、全く動こうとしなかった。そして、デルデムスは両手を魔法エネルギーの弾に向けた。すると、魔法エネルギーの弾は化け物と元リーダーの方へ進路を変えた。

「なっ何をしたんだ!?」
「魔法エネルギー全体の流れを変えただけだ」
デルデムスが当然のように言う。魔法エネルギー「全体」の流れを変えれば自動的に敵の放つ魔法エネルギーの塊もその流れの方向へ行くのだ。

「…しかし、まだあいつを倒せる決定力がない」
デルデムスが呟く。すると、都合良く組織の者がこちらへ走ってきた。その手には、2種類の銃と爪が持たれていた。

「できましたよ。あいつに対抗する武器が」
「で、爪はヒットの物として、他の銃は誰のだ?」
一種類は、二つで一セットになっているらしい。その銃は銃口が3つ縦にならんで付いている。もう一種類は銃口は一つだがとても大きい。そして、銃の後ろの方には何かをはめ込む穴があった。

「この銃は、あなたの。この銃は…あなたのです」
と、二つ一セットの銃をメロンソーダに、銃口の大きい銃をグレープソーダに渡した。

「で、どちらの銃の穴には魔石をはめます。で、こっちの銃は、この銃口の筒を繋げるとライフルになります」
と、簡単に説明する。そして彼は弾は魔法エネルギーなので弾切れがありません。と言い残し去っていった。

「いくぜっ!!」
グレープソーダとメロンソーダはその銃を乱射する。化け物にダメージが通っているらしく、機体が激しく揺れていた。しかし、その攻撃も長くは続かなかった。化け物は、魔法エネルギーによって作られた巨大なバリアで攻撃を防ぎ始めたのだった。

「エネルギーアルファ・セカンド!」
赤いデルデムスは、両手を化け物の方へ向ける。すると、バリアはデルデムスの方へ瞬間的に移動したのだった。デルデムスはそのバリアを分散して仲間に分ける。

「さて。ギャラクシーとヒーロー、ダークカオス。お前らは魔法エネルギーを溜めておけ」
「なっ…!?」
「おそらく、お前らではあの機体に傷一つ付けられない。そこで、途中でお前らの魔法エネルギーを俺が吸収するから溜めておけ」
デルデムスが言うことは正しかったので三人は逆らえなかった。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第127号
ページ番号
49 / 50
この作品について
タイトル
とある組織
作者
スマッシュ
初回掲載
週刊チャオ第97号
最終掲載
週刊チャオ第127号
連載期間
約6ヵ月30日