15話 最強とは(続き)
「ほぅ?君は素手か?」
「カオスチャオが持つことで最強の肉弾戦が出来る、夢のような石…それが俺の装備さ」
カオスチャオをよく見ると、オーラのようなものが見えた。おそらく、その石の力だろう。
「君の銃は…」
「見ればわかる…だろ?特大バズーカだが」
その回答にヒットは頷く。レッドメアは外見以外の情報を入手できなかったので残念そうだった。
「そして…俺の武器は…」
「鎌だろ。見ればわかるぜ?大型輸送機」
「まぁ、さっきも使ったしな…」
「下手くそな武器紹介はそれで終わりだな?」
と、レッドメアは愛用の大剣「レッド」を取り出す。ギャラクシーも構える。
「鎌で戦えるのか?」
冗談で言ったものの、鎌の威力は恐ろしいほど強かった。それがわかったレッドメアは退く。
「くっ!?」
デルデムスの刀は、オーラによってはじかれる。カオスチャオのパンチをデルデムスはなんとか避ける。
「どわわわっ!?」
ソニックチャオは空中にいるヒットを狙う。砲弾は途中で爆発し、ヒットを寄せ付けない。
「ちっ…武器が恐ろしいほど強い…」
「うむ…お前、確かもう一つ大剣が…」
「あ…?あぁ…大剣メアか…。よしっ!大剣二刀流っ!」
レッドメアがもう一つの大剣「メア」を取り出す。そしてギャラクシーに襲いかかった。
「この鎌の真の力…くらうがよいっ!!」
鎌全体が赤く光り、レッドメアの持つ二つの大剣に攻撃する。すると、大剣は粉々になった。
「む…?」
粉々になったと思われる二つの大剣から、二回りほど小さい剣と、刀が飛び出てきた。剣はレッドメア、刀はデルデムスの手元に落ちてきた。
「ちっ!その武器も破壊してやるっ!!」
ギャラクシーが赤く光る鎌を振り下ろす。しかし赤い光は鎌から消え、剣へと吸収された。レッドメアは赤く光り始めた剣を見て、ニヤリと笑う。
「どうやら…君は負けのようだ」
剣を軽く振ると、鎌は粉々になる。ギャラクシーは後退し、炎の魔法を放つが剣がそれを反射し、ギャラクシーを倒す。
「この刀…他の刀とは違うようだ…」
刀はデルデムスが握った瞬間、青白く光る。
「どんな攻撃もオーラにはじかれる。刀は刀だ」
カオスチャオはデルデムスに突進する。デルデムスは刀に力をこめて思い切り振る。すると、刀がそれに答えるかのように、衝撃波を放った。
「どわぁぁっ!」
「おぉっ!!」
衝撃波はカオスチャオは勿論、ソニックチャオの持つバズーカまでも切り裂いた。ヒットはソニックチャオに向かって急降下する。
「爪・両断」
爪でヒットはソニックチャオを切り裂く。ソニックチャオはその場で倒れた。つまり、勝ったということだ。