4話 杖
「ん…?その剣は…メアじゃないっけ」
スマッシュが、デルデムスが持っている剣を見る。操縦しているのはヒットだ。
「あぁ…メアだ…うん」
「え?じゃあレッドメアが持っているのは?」
「…レッドメアの最高傑作…レッド」
「レッ…ド?」
ヒットが、操縦しながら言う。
「そう、ネーミングセンスがないからそんな名前になったんだ」
「そこはどうでもいいけど…最高傑作ってどういう意味?」
「どういう意味って…今まで作った剣の中で一番出来がいいって意味」
「はぁ…そうですか…」
「そうなんです」
「ふぅ…このまま逃げるわけにもいかないし…」
と、レッドメアはため息をつく。
「で…どうすりゃあいいんだ!?」
いつの間にかレッドメアは、完全に包囲されていた。
「ふふふ…武器を捨て、その場で座って手を挙げろ!」
「あー、ちょっと待ってくれ…要求がある」
レッドメアが、待ったのポーズをして言う。
「ん?なんだ?早く言え」
レッドメアは、表情には出さなかったが、作戦成功!と思っていた。
「えーとさ…武器持った状態での俺をTV放送してくれ!!」
「はぁ!?」
一斉にチャオ達が叫ぶ。そして、笑い始めた。
「あと、下に出てくる文字はさ、凶悪犯現る!!みたいなので」
さらにチャオ達は笑う。可笑しすぎて倒れているチャオもいる。
「ふ…」
レッドメアは、チャオ達の後ろにいた。ギャラクシーのように姿を消して移動をしたのだろう。
「このレッドメア様を倒せるかな…?」
レッドメアはニヤニヤして、剣をチャオに向ける。