1話 暗雲低迷

「…というわけで、怪しいチャオは、子供で普通のパターンならば…こっちに来るはずです」
レッドメアが前で話す。思い出しながら言っているのか、歩きながら話している。

「普通のパターンかぁ…」
スマッシュは普通という言葉が気になっているらしい。

「そうなると、面倒なことになります…もしもこっちに来られたらデータやらなんやら全てなくなるでしょうね…」
「うわぁ…なんだそれ…すごい迷惑だなぁ…」

「そこで、相手は子供…つまり、この建物の遠くに城を造ればいいのです」
「要するにダミーかぁ…」

「で、その城に、この中で強い人を派遣すればいいのです…以上ですね」
「うむ…発想は面白い…やってみようではないか」
金色のナイツチャオが許可した。

こうして、その作戦は始まった。


それから数ヶ月後、城は出来上がり、そこで本格的な作戦がたてられた。
「見事な城だ…RPGでいう魔王の城だな」
と、金色のナイツチャオが言った。
「まさか…リーダーもいるとはぁ…」
レッドメアが呟く。

「…人数は30人…さてどうするか…」
「俺たちがいきます!!」
レッドメアとスマッシュとダークヒコウのチャオが言った。

「ほぅ…そうかそうか…勇者と思われる者の偵察をしてみたところ、勇者と確定した…場所はヤイス島だな」

―砂浜―
「着いたっ!!ヤイスだ!!」
スマッシュが叫ぶ。

「おっしゃー!!いくぞ!スマッシュ&ヒット!!」
「おー!!」
ダークヒコウのチャオはヒットというようだ。

「んーと、勇者の情報は…チカラタイプに近いのか…で、剣を持っている」
レッドメアが資料を見て言う。
「あれじゃないの?」
ヒットが指を指した先には、資料通りで、何人かと一緒に歩いているチャオだった。

「ふむ…いくぞ…」
レッドメアが先頭を走り、勇者軍団へ近づいた。

「ムムッ!!お前らは魔王集団か!!」
と、勇者らしいチャオが言った。
「魔王集団…ということはお前が勇者か…チビ…」
レッドメアは、挑発をしているようだ。

「チビめ!」
「チ~ビ~め~!」
続けてスマッシュとヒットが言う。

「なんだとぉ!?この野郎!!」
と、勇者らしきチャオが剣を取り、構えた。
「さぁいくぞぉー!」
その仲間の子供チャオは斧を持っていた。

「……」
仲間とは思えない、二時進化をし終わったチャオもいた。武器はあるにはあるが、装備していなかった。

「そんな怖い目で見るなよ…名前ぐらい言ってくれよな…俺はレッドメアで、この馬鹿達はスマッシュとヒットだ」
「馬鹿とはなんだ!!」


「俺の名前は…デカポン!!」
「デカポンッ!!?」
3人が同時に叫んだ。そして、その後爆笑していた。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第97号
ページ番号
2 / 50
この作品について
タイトル
とある組織
作者
スマッシュ
初回掲載
週刊チャオ第97号
最終掲載
週刊チャオ第127号
連載期間
約6ヵ月30日