1話 暗雲低迷
とある組織 1話 暗雲低迷
「ふぅ…今日はこれで終わりにするかな…」
ナックルズチャオは、立ち上がって、帰る支度をしていた。
と、赤いダークカオスが言った。
「あっ…スマッシュ…逃げるなよ?今日は会議があるんだからな」
「あ?そうか…うん…」
「あっ、コーヒー飲むか?」
「おっ?コヒー?気が利くじゃん♪」
と、スマッシュがコーヒーを受け取る。
「あぁ…いい加減コヒーって言うのやめてくれ…あと100円ね」
「コヒーはやめてやるが、100円は払えん」
と、スマッシュはコーヒーを飲みながら言った。
「今度はコピーにしよっかな」
「ややこしくなるからやめろよ」
「ところで、お前は仕事ちゃんとやってんのか?」
赤いダークカオスが訊く。
「あぁ…さっぱりわかんないね…で、今終わったところ」
「えぇ!?大丈夫か?ちょっと見せろ」
と、赤いダークカオスはノートパソコンの電源をいれた。
「うわっ…変な所がたくさんあるじゃん…これはこうだろ…」
「ああっ!!やめろ!やめろよ!!レッドメア!!やめろって!!」
スマッシュが、赤いダークカオスに向かって言う。
「それはな…俺が頑張って書き上げた論文なんだよ…」
「それじゃあなおさら直さないといかんな」
「わかったわかった!とにかく今はコーヒーを飲むのに集中しよう!!」
「なんでそれに集中すんだよ」
「おっ…そろそろ会議じゃんか」
「あぁ…いくかぁ♪」
スマッシュがノリノリで歩き出す。
「そういえばさぁ…」
歩きながらレッドメアが言う。
「ん?何?」
と、スマッシュ。
「お前の仕事、論文とか関係ないだろ」
「うっ…そう!そこなんだよ!さっぱりわかんなかったから適当にさぁ…」
「要するにー」
レッドメアは、途中で何を言おうか迷ったので、そこで止めてしまった。
「お前んとこは…」
「あぁ…検索だ検索のやつ」
スマッシュが答える。
「しっかし、今回の会議は俺が主役!!いやっほー!!」
レッドメアが飛び跳ねる。
「えー?何発表するんだ?教えてくれよぉ」
「ふっふっふ…会議までのお楽しみだ」
レッドメアがニヤニヤして言う。彼は、カオスチャオなのに表情豊かだ。
「えぇー?会議は眠くなるからさぁ~」
「眠くなるなよぉー」
「うぅ…眠い…会議室の椅子ったら豪華すぎるんだよなぁ…」
スマッシュが目をつぶりかけながら呟く。喋っていないと寝てしまう。
「希望の方は普通の椅子で…みたいなサービスはないのかなぁ…」
そして、会議は始まった。スマッシュは何故か目が覚めていた。