〈CHAO〉
西暦30XX年。
とある人工生命体が一人の男によって開発された。
彼はその生命体に『カオス』という名前を付け、兵器としてその後も改良を重ねる。
だが、彼は突然のうちに消え失せる。
ジャポネ公安委員はただちに人を派遣し、彼の研究所に侵入。
しかし、そこにあったのは兵器とはとても呼べないような生命体。
ジャポネ政府はこの生物を『CHAO』と名付け、水面下のうちに研究を開始する。
数年後、兵器化計画は頓挫。
大量に発生した負債の穴埋めをするために、政府は民間へのCHAO転売を決定。
同年、政府は兵器としての突然変異が起こる可能性を憂慮。
それを監視する研究所を国家機関として作成。
名付けて、CHAO研究所。
CHAO監査部門、CHAO育成部門、CHAO調査部門の三種。
全てはCHAO研究所所長の管轄のもとで行動される。
ある時、調査部門の一人である男は、所長から指令を受け、マラシュケへ渡る。
男の通称名は『[R]esearch Department No.[18]』——R18。
この物語は、その男と、それを取り巻く人々の、物語。
——CHAOの進化は、まだ終わってはいない。