~プロローグ~
ソニック達の世界の最大の謎。
それは・・・・
「チャオは、どこからやってきた?」
不思議な生き物、チャオ。
自由自在に進化し、小動物をキャプチャする。
しかし、その生い立ちについては3000年前の遺跡にある文章より確認されるだけで、謎に満ちている。
その謎を解明しようと、チャオ達が立ち上がった――――
THE FIRST ADVENTURE(ザ・ファースト・アドベンチャー)
~チャオはどこからやってきた?~
とある研究所。
【博士チャオ】「よし・・・・できた!!」
【助手】「やりましたね、博士!」
【博士チャオ】「これで・・・謎が解ける!!」
博士の名はミシュラ。
物理学の第一人者だ。
彼が完成させたのは、何とタイムマシン。
チャオ学会では、「チャオはどこからやってきた?」という謎を解くためのプロジェクトを発足。
タイムマシンで過去へ遡り、実際に確かめようというのである。
ミシュラはそのプロジェクトに参加し、タイムマシンの開発を担当していたのだ。
【助手】「後は、実際に過去に行って、確かめるだけですね。」
【ミシュラ】「ああ。そうそう、とりあえず、タイムマシンのテストをしてみようじゃないか。」
そう言って彼は、鉛筆をマシンの中に置き、10秒後に設定した。
【ミシュラ】「スイッチ、オン!」
ビシュウウウウ・・・
タイムマシンごと、鉛筆が消えた。
【助手】「・・・2・・・3・・・4・・・5・・・」
【ミシュラ】「6・・・7・・・8・・・9・・・10!!!」
その瞬間、タイムマシンが現れた。
中には、しっかり鉛筆。
【ミシュラ】「テスト成功だ!!」
その時、1匹のチャオが研究所に入ってきた。
【女の子チャオ】「ちょっと、パパ何やってるの? もう呼んでから1時間だよ?」
【ミシュラ】「悪い悪い、今から行くよ。」
彼女はミシュラの娘、レーテ。
父親は俗に言う「天才」だが、彼女は対照的に元気溢れる女の子だ。
【レーテ】「まったく、もうお昼のラーメン冷めちゃってるよ?」
【ミシュラ】「しょうがないだろ、研究があるんだから。」
【レーテ】「それもそうだけど・・・」
この研究所、ミシュラの家も兼ねている。
娘と話ながら、リビングに消えた。
食事中。
【ミシュラ】「そうだ!」
【レーテ】「何?」
【ミシュラ】「レーテ、父さんのプロジェクトに参加する気はないか?」
【レーテ】「プロジェクトって、「チャオはどこからやってきた?」っての?」
ミシュラは娘にその内容を話した。
実際に過去に行って確かめて来ないか、というのである。
【レーテ】「あれ?でも調査するチャオって決まってるんじゃないの?」
【ミシュラ】「ああ。だが、どうも上の決定に納得がいかなくてな。個人的に調査しようと思って。」
【レーテ】「タイムマシンは?あたしが過去にいったら消えちゃうじゃん。」
【ミシュラ】「そんなの、もう1つ作ればいいさ。直前で壊れたとでも言っておけば、金は降りてくるし。」
【レーテ】「でも・・・あたしだけじゃさすがに不安よ。」
【ミシュラ】「そうだなぁ。
なら、仲間の博士の子供達を呼んでこよう。」
数日後、ミシュラの研究所の家に、その子供達が集まった。
といっても、レーテを含めて3匹なのだが。
【ミシュラ】「集まったのは・・・
レーテと、シュケール博士の息子さんのラケルタ君、バーニア博士の息子さんのバイス君の3匹かぁ。
みんな、準備はいいかい?」
【レーテ】「ところで、どの時代に行くの?食料とかは?」
【ミシュラ】「まずは文献でチャオが確認される3000年前かな。食料は・・・ヤシの実くらいあるだろう。」
すぐさま子供達が反発する。
【バイス】「博士、そんな無茶な・・・自給自足ですか?」
【ラケルタ】「まぁ、ヤシの実くらいはあるだろうけど、いくらなんでも・・・」
【ミシュラ】「分かった分かった、お菓子ぐらいは持たせてあげよう。」
【バイス】「あと、通信装置と、護身用の拳銃と、携帯ゲーム機と・・・」
【ラケルタ】「おい。」
【ミシュラ】「まぁ、通信装置は持たせてあげよう。
んじゃ、準備はいい?みんな、中に入って。」
タイムマシンの中に入る。
【レーテ】「ちょっと、狭くない? 飛ばなきゃ3匹入らないじゃん。」
【ミシュラ】「元々1匹用だからな。
とりあえず、3000年前に設定、スイッチ・・・オン!」
ビシュウウウ・・・・・
【3匹】「わあああああぁぁぁぁ・・・・」
【ミシュラ】「行ってらっしゃーい・・・」
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第1話に続く。