~第1話~
※注:ストーリーはプロローグ~第1話の順で進行しますが、敢えて逆に掲載してあります。
はっきり言ってプロローグはかったるいです。先に1話を読んで、気に入ったらプロローグを読む形を推奨します。
THE FIRST ADVENTURE(ザ・ファースト・アドベンチャー)
~チャオはどこからやってきた?~
「チャオはどこからやってきた?」という疑問を解明するために過去に送り込まれた3匹の子供チャオ。
活発な女の子レーテ、ちょっと内気な男の子ラケルタ、それにちょっと頭の切れる男の子バイスの3匹。
レーテの父親で天才物理学者のミシュラ博士が現代から見守る中、3匹の冒険が始まった。
【ミシュラ】「あーあー。本日は晴天なり。只今通信装置のテスト中。」
【レーテ】「はい、こちらレーテ。ちゃんと聞こえるけど、今日は曇りだったでしょ?」
【バイス】「だからって『本日は曇天(どんてん)なり』って言うのも変だろ・・・」
【ミシュラ】「よし、準備完了だな。もし何かあった時は、すぐ連絡するんだぞ。
私は今から研究所の仕事を続けなければいかんから、後でな。」
ブチ。(回線切断)
【レーテ】「はぁ~あ、一体どこに行けばいいのよ?」
【バイス】「ミスティックルーインという所に3000年前の遺跡があります。そこに行ってみましょう。」
という訳で、3匹は出発した。
だが、まるでその姿はハイキングや遠足のようである。
【ラケルタ】「・・・なぁ、こっちでいいのか?」
【バイス】「到着した場所がミシュラ博士の研究所なら、こっちでいいはずだけど。」
と、方位磁針を見ながら言う。
とはいえ、到着した場所は広い草原。
研究所がある場所に3000年前から建物があるはずもなく、方位磁針がなければ方向なんぞサッパリである。
【レーテ】「はぁ~、そろそろ疲れてきたんですけど。」
【ラケルタ】「まだ30分しか経ってまないぞ?」
【レーテ】「あ!ヤシの木!ねぇ、あそこで休憩しよっ!」
【バイス】「まぁ、先は長いですしねぇ。ちょっと休憩しましょう。」
と、思ったその時。
【ラケルタ】「おい、あれ・・・」
【バイス】「ら、ライオン!?何でいるんだよ!?」
見ると、ライオンがこちらを伺っている。
【ライオン】「ガルルルルル・・・」
【レーテ】「きゃあああっ!!?」
【ラケルタ】「ど、どうする!?」
【レーテ】「・・・やっぱり、飛んで逃げるしかないんじゃない?」
【バイス】「ちょっと待った、俺飛ぶの苦手なんだって!!」
ラケルタとレーテは高く飛んだが、慌てふためくバイス。
そんな中、ライオンはジリジリと近づいてくる。
【バイス】「う、う、うわあああぁぁぁっ!!」
目の前に襲い掛かり、もうダメかと思った瞬間。
キュピーン。
謎の音と共に、ライオンが消えた。
【レーテ】「い、いない!?」
【ラケルタ】「ど、どこ行ったんだ・・・?」
【バイス】「さ、さぁ・・・?」
どこを見回してもいない。
「神隠しか」とも思ったその時、ある事に気がついた。
【レーテ】「あーっ!!!」
【バイス】「どうした!?」
【レーテ】「ライオン、キャプチャしてるー!!」
【ラケルタ】「!! マジだ!」
【バイス】「え?でも確か、ライオンはキャプチャできないはずじゃあ・・・」
【レーテ】「いやでも、マジなんだって!」
レーテが自分のかばんの中から鏡をバイスに渡す。
鏡を覗き込んだらあら不思議。
ライオンのパーツがあるじゃあないですか。
【バイス】「ど、どういう事だ・・・??」
【ラケルタ】「こっちだって聞きたいよ・・・」
【レーテ】「・・・とにかく、いきましょ。後で報告すればいいんだし。」
そう言って3匹はまた歩き出した。
結局休憩しなかったみたいなんですが、この後果たして大丈夫なのでしょうか。
続く