最終話の続き
え?でも、ダークの宮殿であたしをチャオにしようとしたのは・・??
「明日になれば、全部決着がつく。麻奈は女王の命のままにしていればいい。あとは俺達にまかせておけ。0k?」
ソニックは自信たっぷり。すっごく頼もしいな。
「うん、ありがとう、ソニック、みんなっ」
みなが何するのかわかんないけど、きっと気持ちはひとつだね。
このチャオワールドを救いたい・・・!。
「わしとルージュはこれから女王のところへ行ってご説得いたしますのじゃ。遺跡の秘密も、麻奈様のご英断も、お伝えしなくてはなりませんしな。」
「ふふ。すべての謎はひとつの線でつながった・・ってところね。麻奈さん、明日ってもう今日だけど、楽しみにしててね。」
ルージュはとっても嬉しそう。わくわくしてる感じ。あたしはそんな余裕はなくて・・心臓バクバクだよーー。とにかくみんなを信じて、あたしはあたしらしくいればいい。んでも、みんなホントになにするんだろー・・・。
みんなが部屋を出て行ったあと、あたしはベットに横になってたけど興奮して全然眠れなかった。
智樹の思い出とか、チャオワールドにきたこととか、いろんなこと思い出していた。そして未来のあたしの本。もうここまできたら、過去も未来も、すべてを現在にかけてやるーーーー!!
そして、運命の朝がきた。
私は白いギリシャ神話風の衣装をみにまとい、女王のいる大広間にいった。
ラッパの音が響きわたり、女王が立ち上がって、声をはなった。
「これより、麻奈の大人の儀式をはじめます!サラビカっ!前へ!!」
「ははっ」
そう返事して女王の横に現れたのは、なんとあの、シャドウと話していたあのヒーローチャオだっっっ!!うっそーーーっっ!!じゃあ、サラビカが裏切り者なわけーーー???
あたしが身構えて、女王に声をかけようとしたとき、突然大広間の大扉があいて、どやどやとダークチャオ達が武器を手になだれこんできた!!な、なんなの?一体・・??
「何事です?一体誰の許しを得て・・・。サラビカ!?お前・・??!!」
「お母様――――っっ!!」
あたしは、あまりのことに・・体が凍りついてしまった。
サラビカが、小剣をお母様につきつけているのだ!!
しかし、ヒーローライトカオス女王の驚愕した表情はすぐに消えた。
「やはり、これがお前の本心なのですね。」
女王は悲しそうにつぶやいた。
「ふふふ。さすがは女王。うすうすさっしておられましたか。さよう。今からこのヒーロー王国はダーク帝国のものです。抵抗しなければ、無駄な殺りくはいたしません。おとなしく、この城と麻奈をあけわたしていただこう。」
これって・・クーデター??いや、サラビカがダーク帝国に国を売ったのか。
「・・・わかりました。皆に傷ひとつつけることは許しません。全面降伏しましょう。
ひとつだけたずねたい・・サラビカ、お前は何故・・?わたくしはお前のことを信じていました。最後まで信じていたかったのに・・・」
「何故?おわかりにならぬとは愚かなこと。あなた様ではこのチャオワールドは救えないからです。麻奈かわいさの愚かな母になりさがったあなた様ではね。はじめからわしの忠告をきいて麻奈を人間などにはせず、あの力を最大限に利用していれば、こんなことはいたしませんでした。」
「・・・お前は自分の力を慢心しています。あの子の、麻奈の力は、お前がどうこうできるものではないのですよ。お前にマリアをあずけたのが失敗でした・・」
「黙れっ!!無能な女王よ!!わしの力をどこまでもみくびりおって。だがじきにわしの偉大さをおもいしる。ダークライトカオス王はわしに全権与えてくださった。あなた様は鎖に繋がれたあわれな姿でとくと見物するがいい。
話は終わりだ。つれていけっ」
サラビカが命ずると、二人のダークチャオが女王を連れて部屋をでていった。女王は出て行く直前まであたしを強く見つめていた。
・・麻奈、私は大丈夫。心配しないで・・・。
そんな女王の気持ちが伝わってきた。
「さて、」
サラビカがあたしの前につかつか歩み寄ってきた。
「記憶が封印された人間の麻奈ではなんのことかわからぬであろう。ことが一段落したらお前をもとの姿にもどすとするのでな。それまでしばしの間拘束させていただく」
「ヘイッ、サラビカ!あんたの思い通りにはさせないぜっ」
サラビカとあたしの間にソニックがいきなり降り立った。真上のシャンデリアに潜んでいたのか!!
ソニックはすばやくサラビカの両手を後ろにひねり上げると、縄で縛り上げた!
「いっちょあがりっっ!!やすいもんだぜっ!!」
「ぐぅ!!ソ、ソニックめっ。生みの親のわしにたてつくとは・・!!フッ。だが後ろをみるがよい、お前もこれでおしまいだ!!」
ソニックが後ろを見ると、そこにはシャドウひきいるダーク帝国の親衛隊軍団が立ち並んでいた。
「どうやら間に合ったようだな。」
シャドウが笑みを浮かべて言った。
「シャドウよ。よく来てくれた!