第11話の続き
にしても先客・・?そっか。もしかしたら、かなり昔、まだ人間がいたころに遺跡あらしかなんかがいたのかも・・・。あたしの頭ではそれくらいしか浮かばなかった。
ルージュと別れて、また三人になったあたし達は、とおとお、ながーい遺跡の迷路から抜け出した!!
遺跡の中で一泊したから、ヒーロー王国まであと二日もかかるのかー。
あたし達は順調に再び地下通路を歩き、二日目の朝、長い螺旋の階段の前に来た。これを登れば、後は地上だという。
あたし達はもくもくと登った。あたしは一日も早くヒーロー王国に、ヒーローライト女王に会いたかった。正直、体のふしぶしが痛くて、疲れがかなりあるのをかんじていたけど、
そんなこと言ってられなかった。
そして、やっと地上にでた!!久しぶりのダークの森!!あいかわらず薄暗いけど、風も吹いてるし、地下よりやっぱし地上の方が断然いいっっ☆
「まちくたびれたぞ、麻奈」
あたしの開放感は、その一言で吹き飛んでしまった。シャドウだ!!シャドウがまちぶせしていた。
シャドウはドラゴンのオランに乗って、あたし達三人を見下ろしていた。あたし達は一斉にシャドウを見上げた。
「君を女王のもとへ行かせる訳にはいかないんだ。悪く思わないでくれ」
「チッ。ドラゴン相手に地上戦じゃあ、勝ち目がねぇぜっ」
ナックルズがひくくうなった。
ヴァンもいないし・・どうしよう、どうしたらいいの??
「麻奈、こっちへこい。お前さえおとなしく俺のものになれば、他の奴らは見逃してやろう」
くぅぅぅ!!なんて寒気のするセリフを平気でいうのだぁぁぁ!!この男はーー!!
でも・・このシャドウはおどしじゃないからなぁ。やっぱり二人を危険な目にあわせられないよ・・。
あたしは、ゆっくりとシャドウの方へ歩き出した。その時、ナックルズがあたしの前をさえぎった。
「やめろっ。麻奈!!行くんじゃないっ」
「でも、・・」
「いいから、ここは俺にまかせておけ。
やいっ、シャドウ!! ドラゴンから降りて俺とサシで勝負しろっ!!」
「・・・。
フッ。サラビカの遺伝子操作の失敗作の分際で、この俺に勝てるとでも思っているのか。
いいだろう、その思い上った口を二度とたたけなくしてやる!」
シャドウはそう言い放つと、ひらりとドラゴンから降りた。
「お前には素手で充分だ。さぁ、こちらはいつでもいいぞ」
シャドウは余裕たっぷり。
「上等だぜ。後悔すんなよ」
二人はじりじりと近づいていく。
ちょっと、ナックルズってば、本当に大丈夫なのーーー。
あたしは心配で、でも見守ることしかできないのがなさけない。
「ばかっ!!早く逃げろ!!麻奈!!」
ナックルズが横目であたしを睨んでどなった。
なにいってんのっ!!そんなことできるわけないじゃんかーー!!
するとファインがあたしの腕をつかんで、走りだした。
「麻奈様、ここはナックルズ様におまかせしましょう。ナックルズ様のお気持ちを無駄にしてはなりません!」
まさか・・ナックルズは・・ただあたしを逃がすために、時間かせぎのために・・・。どうしよう・・。そんなこと・・やっぱりできないよ。ナックルズをこのままにして、ヒーロー王国へなんか、行けないっっ!!・・・ああ・・・でも、でも・・・。
あたしが迷いながら、ファインに引きずられていると、
「麻奈様!!あぶないっっ!!」
突然、あたしとファインの前方にオランが立ちはだかった!!
「フン、逃げようとしても無駄だ。麻奈、お前にはそこでナックルズがやられるところをじっくり見物していてもらおう」
「チッっ!!シャドウ!!てめーーーーっ!!」
ナックルズの右パンチが、シャドウの顔面めがけてはなたれた!!
続く。
☆あとがき☆
ぎゃーーー☆なんと肉弾戦にもつれこんでしまったぁぁぁ!!どーしたらいいのだぁぁ。今からプロレス見なければ・・。筋肉○ンでもいいかな・・・。最後までありがとーなのでした。どっちが勝つかは私にもまだわからない・・(おい)いいところなしのナックルズに活躍して欲しいし・・かといってシャドウが負けるなんて、絶対いやっ!!だしなぁ。どっちも勝たせたい!!(あのなぁ)