第4話
第4話 ダークサイド
ひさしぶりといわれてもーーー、あたし、申し訳ないけど全然おぼえてませーーーん。
「あんた、誰?! アラビカをこんな石にしちゃったのあんたなのっ!!?? 今すぐもとにもどしなさいよっ!」
「ふーん、記憶が封印されているというのは本当らしいな。
ふっ、そのほうが好都合か・・・」
なに?ぶつぶつと。なんていってんのかよく聞こえないんだけどーー。
「俺はシャドウ・D・チャオ。麻奈、君の婚約者だ」
ええええええええーーーーっっっ!!!
あたしがびっくりしていると、シャドウがつかつかと近づいてきてあたしの右手をつかむと、なんとその手に接吻したーーーー!!!
「なにすんのよーーーーっっっ!!!」
バチーーーーんっっ☆
あたしの強烈な平手打ちをまともにくらって、シャドウはよろめいた。黒い右ほほが赤くなっている。
「ふっ。ごあいさつだな、麻奈。」
するとシャドウは片ひざをついて、片手を胸にあて、丁寧にお辞儀をしながら、あたしに言った。
「使いの者どもの無礼は許してくれ。あいつらにも悪気はない。理由あって、強引な方法をとらざるえなかったのだ。
君がおどろくのも無理はないが・・・時をあらそう。君が大人の儀式をするまえにもとの姿にもどってもらわねばならない。
俺と一緒にダークカオス王の宮殿へきてほしい。みんなが君をまちのぞんでいるんだ。」
「もとの姿??それって人間ではなく、チャオなの?」
「そうだ」
「記憶ももどるのかな」
「多分・・・。まぁ、今のやんちゃな性格の麻奈のほうが俺好みだがな・・・。」
うわーーーー☆そんな目でみつめないでくれーーー☆
あたしってばなにドキドキしてんのーーー。
でも、あたしがチャオだったら・・・このシャドウはかなりカッコいいと思う・・・。って、しっかりすんのよっ麻奈。シャドウのいうことはいまいち信用できない。アラビカは石だし、なによりまずはヒーローカオス女王のところへいくべきのよーなきがするのよねー。そういえば・・・。
そう思った時、あたしとシャドウの間に光がゆらめき、ヴァンがあらわれた。
「麻奈様!!すぐ私の背にっ!!」
「ヴァーーーン☆まってたよーー☆」
あたしはひらりとヴァンに飛び乗った。すぐにヴァンはすごい速さで洞窟の中をかけていく。
「ふっ。俺としたことが・・」
シャドウの声がかすかに聞こえた。
「遅れて申し訳ありませんでした。ここはダークサイド。我々の力が及ばないところなのです。アラビカ様の使いの者の知らせがなければ、みつけることができませんでした。」
「いいの。いいの。来てくれてちょーうれしいよぉ。
でもアラビカが石のままなんだ・・・」
「アラビカ様を石にできる法をご存知なのはただおひとりのはず・・なぜシャドウ様が・・・?とにかく全力で逃げます。シャドウ様はお強い。すぐおいつれてしまうでしょう。」
「そんな、弱気なーー」
あたしたちは洞窟をぬけた。あたりは一面くらい森だった。黒い木がおいしげっていて、あの、あまい香りのおいしい赤い飲み物とおなじかおりの赤い実がなっている。
あたしが飲んだのはあれかーー。
とのん気に思ったとたん、ばっさばっさと背後からおおきな翼のはばたく音がした。
「きました!麻奈様、危険ですから頭を低くしていてください。」
ギャーーーーオ。
「ってあれ、ドラゴンじゃーん!うっそー!」
そしてドラゴンの首の上にたって手綱をもっているのはシャドウだった。
次号へ続く。
いやはや、今週はなんとか戦闘シーンをのがれたーー。いえ、このままひきのばしたかったわけでは・・・。むむ。来週はのがれられそーにないなあ。ホントどおしよ・・・。シャドウさまーーっ。がんばってーーー。ばきっ☆・・・麻奈にたたかれた。ホントにいたいのね☆