ふたつのこころ ページ1
彼は、まっすぐ、森の中を突き進んでいた。ある目的の場所を目指して。それは、シャドウチャオの彼の安らげるゆういつの場所。その目的の場所へ、彼は、もくもくと、森の中を駆け回る。
町からそう離れていない小さな森の、ど真ん中へある場所へは、すぐに、たどり着いた。そこは、小さな泉だった。いつも、小鳥のさえずりが聞こえた森も今は、静まり返っている。だが、ひとつだけ、動くものがあった。それに、はなしかけた。
「おまえ、なぜこんなところにいる。」
こちらの問いかけに、ミズチャオの彼はこう答える。
「そちらこそ、何でこんなところにいるんだい?ここには、何も無いはずだけど?」少し、険しい表情をみせる。
「水がある」
こう一言で、答えられたミズチャオの口元ゆるんだ。こんな馬鹿なやつなんだ、と警戒をといた、というより、おかしくて、警戒できなかいようだ。
「それに・・・」
「それに?」
「ここに来ると、何か、あるようなきがしたんだ。というより、森の木々たちが、そういったんだ。」
ミズチャオは、ますます表情をくちゃくちゃにして、ついには笑い転げてしまった。
そんなミズチャオにむっとしたシャドウチャオは・・・
「何がおかしいっ!」と、おこったようにはき捨てると、その場に座りこんだ。
「いやぁ、わるいわるい。僕はビーチ。ここへ、みずをくむためにやってきたんだ。これから、村長が儀式をやるとかなんとかで、その手伝いさ。で、あんたはなんていうんだ?」まだゆるむ口元を、むりやり動かして、口にした。
「俺は、グラウン。」
「へぇーグラウンっていうんだ。さて、そろそろ村に戻んなきゃいけないから、僕は戻るけど、君も一緒に来る?」
「行っていいなら・・・他に、いくところもないしな。」
こうして、ビーチとグラウンがであったのでした