ときめきの失い ページ2

ざわつく町の奥深く、大きな住宅街に、一匹の、ぷにぷにぽよぽよの体をした生き物(そう、みんなにはチャオとして、親しまれている、そのチャオのことです。)
があるいていました。別にこの町に、チャオが珍しいわけではありません。人間と同じよう、同じ生活を送っているのです。ただ、体が弱い分、そのてん特別視される場合はありますが・・・
そんなこともあり、今日も、そのチャオは、少し人間よりは、特別視されつつも、いつものように、森へ、果実の採集をしにいく、’はず’でした。人生は単調に同じことを繰り返しているわけではありません。変化をもたらしつつも、示された道をあゆみつづけるものなのです。たまにはこのような大きな変化もあります。ただ、この変化はチャオには大きすぎたかもしれません。


午後、ちょうど太陽が空の頂点へのぼり、みんなが食事を取る時間帯になりました。シャドチャの彼も、食材を求め、森へと出かけたところでした。森の中、周りを見渡すと、ミズチャオがすやすやと、気持ちよさそうに眠っています。そよ風にゆられ、やわらかい木漏れ日もふりそそぎ、ぽかぽか陽気です。そんなチャオを横目に、いつもどうりに、作業をする’はず’でした。
こんな突然にいつもと違う空気になりました。
一瞬でのことでした。風もやみ、天気も急に崩れ空は黒い雲に覆われてしまいました。シャドチャは驚きました。これは大変と、すぐに町へ駆け戻ります。(シャドチャなのでスピードも相当なものです)時間がたちました。彼は町へついていました。
町も同じでした。人々は空を見上げ、チャオたちはおびえて住宅街の狭いとおりに、固まっています。
そのチャオたちの集合場所へ、彼は一目散。飛ぶように走り、すぐに到着。そのチャオたちは、おびえ、ふるえあがっています。こちらから、シャドウチャオがはなしかけます。
「みんな、きいてくれ。今空が大変なことになっている。そればかりではなく、動物たちもだ、みんな、俺たちと同じ、とてもおびえている、と、風がおしえてくれた。」
話しかけても誰も何も言いません。ため息をひとつ。なにも言いません。おびえたままです。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第168号
ページ番号
3 / 5
この作品について
タイトル
『天からの使い』
作者
ポトッチ(ぽと)
初回掲載
週刊チャオ第158号
最終掲載
週刊チャオ第179号
連載期間
約4ヵ月28日