ときめきの失い ページ1

「すー、すー」
森の木々の陰。小さな寝息を立てて眠っているミズチャオがいました。ぽかぽか陽気の木漏れ日は、まぶしくそのミズチャオにかかっています。木々の間からは、たくさんの動物たちのざわめきや、鳥の声が聞こえます。辺りには誰もいません。ミズチャオは、とても気持ちよさそうです。ミズチャオはこんこんと、眠り込んでいました。そんなときでした。
突然、たくさんの音が、同時になったようでした。
その音にミズチャオが目を覚ますと、音は、何も聞こえなくなっていました。鳥の声も、動物たちのざわめきも、さわやかな風の音さえもが聞こえません。木漏れ日も、木々も、何もかもが静まり返りました。
空は真っ黒な雲に覆われてしまい、太陽がやっと見えるくらいです。
そんな景色の変化に、ポヨを!にしたミズチャオは、一目散にどこかへ向かっていきました。

しばらくすると、小さな村が見えました。草に囲まれた小さな村でした。
そのなかでも、一番目立つ家の中に、あわてながら飛び込んでいきました。
その家の中には、年老いた一匹のチャオが大きないすに堂々と座っていました。他には誰もいません。
「大変な事が起きています!すぐに外へ出てきてください!村長!」
と、あわてて飛び込んでいったミズチャオがいいました。
「ふぉっふぉっふぉ。そこまであわてるとはお前らしくないのぉ。また森の中に巨大いのししの大群でも見つけたのか。ビーチよ。」
と、年老いたチャオが答える。そしてまたビーチと呼ばれたチャオが
「そんな程度のことではないんです!えーっとえー なんていえばいいか・・・。とりあえず来てみてください!説明しなくても分かります!」
村長といわれた年老いたゆっくりといすから立ち上がり、そとの方へ歩いてゆきました。そして、あの風景をみつけました。
「こ、これは・・・一体・・・?」
ポヨを!にしていいました。 

このページについて
掲載号
週刊チャオ第159号
ページ番号
2 / 5
この作品について
タイトル
『天からの使い』
作者
ポトッチ(ぽと)
初回掲載
週刊チャオ第158号
最終掲載
週刊チャオ第179号
連載期間
約4ヵ月28日