第十九話(上)

―お屋敷内の右側廊下―

この大きな屋敷内にある、長い右側廊下。
二匹のチャオが、この廊下を駆け続けている。
一匹はクロ、一匹はチャリアルである。
対になりながらも、駆け続けている。


ハァ・・・・ハァ・・・。
な、何故だ!!何故メイドが、ここへ来ているんだっ。
オレはそう思いながらも、走り続けた。
でも、もうダメだ。
このままでは、逃げ道もなく追いつかれてしまう。

そう思ったオレは、走りながらも、横の窓に目を向けた。

こうなったら。

オレは、捨て身の思いで、思いっきり横へジャンプしながら、窓をつきやぶったんだ。
そして、外へととびだした。
地面についたとたん、
その次にオレは高く、屋根へとジャンプした。

そして、心を落ち着かせようとすると・・・

「逃がしませんわよ・・」

その声とともに、オレの数メートル後に、チャリアルがいたんだ。
どうやらオレの後を追っていたらしい。
腕に、少し血のあとがあった。
(もちろん、オレが窓をつきやぶったんだから、ケガありまくりだ。ワインはなんとか無事だが)

そして、二匹向かい合った。
外では冷たい風が吹いていて、二匹の衣装が横へなびいている。
オレは静かに口をひらいた。

クロ「なんで、ここにお前がいるんだ?」
最初の一言。
真剣になりながらも。返事を待った。

チャリアル「お答えしますわ。クロ様。貴方が、今まで何をしてきたか・・・」
なんとも遅い返事だが、オレには重く感じとれた。
オレは、「ごくり」と、つばを飲み込んだ。

チャリアル「ダーフラワーは、約半年前、私の家に予告状をだし、盗みに入った。その狙ったものとは、そう、お兄さまの大事にしていた、「絵画」。
みごとその絵画は、盗まれましたわ。」
クロ「そ、それは・・・・」

チャリアル「その後、私のお兄さまは、行方知らずに。親がいなかった私は、街をさまよいあるき続けましたわ。
そして、そんな私をもらいうけてくれたのが、まわしげり様。メイドとして雇われる事になりました。」
クロ「(そうか・・・。だから、ここにいるのか・・・)」

チャリアル「そして私は、苦悩のあまり、今までの事全てをまわしげり様にお伝えすると・・・・
ダーフラワーの一人、クロ・・・つまり貴方の居場所をつきとめてくれたのです。」
チャリアルは、オレを指差しながらそう言った。
真剣な眼差し・・・・という事がはっきりわかる。

チャリアル「そして、私は貴方のところでもメイドとして、仮に、働き、様子をうかがっていたのですわ。」

チャリアル「いつか、復讐を・・・と。」

チャリアル「そして、今日をそれがかなう日。」

・・・・・・・。
チャリアルは、そこまで言い終わると、黙って下を向いた。
「どうした?」という顔(?)で、様子をうかがうオレ。
足を一歩手前に出した・・・

と、その瞬間!

このページについて
掲載号
週刊チャオ聖誕祭記念特別号
ページ番号
32 / 33
この作品について
タイトル
探偵チャオVS怪盗チャオ
作者
あさゆ
初回掲載
週刊チャオ第23号
最終掲載
週刊チャオ聖誕祭記念特別号
連載期間
約4ヵ月16日