第十七話(下)
まさか!!
と、直感したオレは、恐る恐る後を振り向いたんだ。
すると、そこには信じられないような光景があった・・・。
チャオノスケ「扉が・・・・開いてる!?」
ラフィン「・・・・・・」
そう、オレ達が見た光景とは・・・
なんと、ワイン庫の扉が開いていたんだ。
ヒュ~ヒュ~と、風は入りこんでいる。
ラフィン「チャイヒコ!!」
オレは、そう叫ぶと、もう一度振り返った。
だが・・・
チャオノスケ「あれ・・・・?いない・・・・?」
ラフィン「!!」
なんて事だろう・・・・。
オレ達が一度目を離した瞬間に、チャイヒコはその姿を消してしまったんだ・・・・。
さすがダーフラワーと言うべきかも・・・。
チャオノスケ「あわわわ・・・どーしよー!」
ラフィン「・・・・・」
チィッ。仕方がねえ。
オレはもう何度も驚いたりしないからな、再度ワイン庫に目をむけ、ゆっくりと歩きだした。
何かに引きずりこまれるかのように。
スタスタスタ・・・・。
そして、ワイン庫の扉に手をかける。
チャオノスケも、遅れては来て、オレの手を扉の間に、ぴょこっと顔を出す。
チャオノスケ「何かいるの・・・・?」
ラフィン「わからない。でも、扉が開いたのは事実なんだ。」
そう言うと、オレは扉の方から、目をまるくして、暗いワイン庫の中を見わたした。
チャオノスケ「・・・・・いない?誰もいない?」
確かに、オレが見たのでは誰もワイン庫にはいない。
まぁ、暗いせいもあるけど。
どうするべきなんだ、、、、。
このまま、暗いワイン庫の中に入ってしまうと、かなり危険だし・・・
だからと言って、何もしないワケにもいかない。
オレは、二つの選択肢で迷っていた・・
と、その時!
ガゴッ
ラフィン・チャオノスケ「!」
何やら、ワイン庫の中から物音がした・・・・。
ラフィン「だ、だ、だ、誰だっ!」
オレはとっさにそう叫ぶ。
あー・・・かっちょわりー・・・・。
すると、
???「あーあ・・・。オレとした事が、物音たてちまった。」
ワイン庫の中から、なにやらオスチャオの声が聞こえた。
や、やっぱり誰かいるのか・・・・?
も~~どーにでもなれっ!
ラフィン「そ、そこにいるのなら、出てこい!」
オレは、もう思い切って言ってやった。
すると・・
???「・・・・はいはいわかりましたよ~。出ていってやるぜ!」
ラフィン「!!」
ワイン庫の中から返ってくる言葉が、オレの頭の中に響く・・・。