第十五話(下)
タタタタタ・・・・
ラフィン「!」
何やら、後から足音が聞こえる。
オレは気になって後を向いた・・・・すると!
ヒュン!!
ラフィン「おわっ!」
風のごとく、何かがオレ達の横を通り過ぎた。
まさに、一瞬の出来事・・・・
オレとチャオノスケは、目をぱちくりさせながら目をあわせる。
そして、正面を見ると・・・・・・もう、その姿は無かった。
それに、もう足音すらも聞こえない。
と、その時、オレの頭にある考え(?)が横切った。
チャオノスケ「ちょっと待ってよ・・・・。あっちの方向って・・・ワイン庫だよ!!」
ラフィン「!!」
どうやら、チャオノスケも同じ事を考えていたらしい・・・
そう、この屋敷は左と右の廊下を真っ直ぐ、ロビーと反対方向に進むと、単純にワイン庫に向かうのだ。
ラフィン「まさか・・・・・、さっき通り過ぎたのは・・・ダーフラワー!?」
オレはそう直感した。
そして、またチャオノスケと目を合わせる。
チャオノスケ「間違いないよ!だって・・・・今回ダーフラワーが盗む物は、ワインだもん!」
ラフィン「!」
や、やばい・・・・・・。クソっ、一歩やられた・・・
・・・・・と、落ち込んでいる場合じゃない
ラフィン「チッ」
オレは軽く舌を打つ。
そして、顔をギュッと引き締めると
思い切って、床を蹴りだし、前へ走り出したんだ!
チャオノスケ「あ!待ってよ!」
そう言うと、チャオノスケもオレに付いてくるように、走りだした。
タタタタ・・・・
2匹の足音が、この廊下に響き渡っていた・・・。
続く~?