第十四話(上)

―お屋敷内の、左側廊下―

鐘がなり終えてもう5分。
と、お屋敷内にある廊下で、身を縮めて辺りを見回す、一匹のチャオがいた。

左側の廊下は・・・そう、ダーフラワーのクロだ。
クロは辺りの様子をうかがいながら、ワイン庫までの足取りを・・・少しずつ少しずつ進めている。

クロの近くにある窓は、不法侵入されたみたいに、割られたあとがある。

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フゥ・・・・
なんとか侵入することはできたが・・・
本当にワイン庫までたどり着く事はできるのだろうか・・・

かなり心配だ・・・・。

オレはかなり気が抜けなかった。
だってよ~。壁にかけてあるネコの絵の目は光ってるし・・・
しかも警備チャオがいない・・・
これは、いくらなんでもおかしい。


ヒュ~
「おわっ!」

足もとに、わずかな風が通った。
思わず声をだしてしまったオレ。
こんなに敏感になってしまったんだ・・・・

今ごろ、チャイヒコは無事にワイン庫に向かっているのだろうか・・・

オレはそう思いながらも、重い足取りを進めた・・・・とその時だった

カチ。
「!!?」

聞き覚えのある音。そう何かのスイッチを踏んでしまった音だ。
オレはその音に敏感に反応し、少しの間動きを止めた。


一秒・・・・・二秒と、時間が過ぎてゆく
オレはその場がたえられなくなり、少し力を抜いた。
何故か、スイッチを踏んでも、何もおきなかったのだ。

「?」

オレはスイッチの事が気になってしょうがなかった。
もしかしたら、ワナなのか・・・。それとも失敗なのか・・・
いずれにしても、ここの主人はオレ達を遠くから見ているらしいな。

フッ、まぁ、良いとしよう。
どうせ、後々こんなふうになるとは思っていたんだ。
相手がかかってこないのなら、オレは全力で盗みに入らせてもらうぞ!

下へ続く~?

このページについて
掲載号
週刊チャオ第34号
ページ番号
22 / 33
この作品について
タイトル
探偵チャオVS怪盗チャオ
作者
あさゆ
初回掲載
週刊チャオ第23号
最終掲載
週刊チャオ聖誕祭記念特別号
連載期間
約4ヵ月16日