第十三話(下)
―屋敷内にある、お部屋―
屋敷内にある、部屋の一つ『主人の間』というところに、あのティッツが・・・そして、人間がいた。
もちろん、この人は、この屋敷のご主人様だ。
僕、ティッツは主人様と向き合うようにして、部屋内に立っている。
主人まわしげり様(以下まわしげり様)
「ハハハハッ。そんなに警戒しなくても良いのだよ!」
まわしげり様は、なんとも大らかに言った。
だ・・・・だって・・・、もう鐘なっちゃったし・・・
ティッツ「あの~。まわしげりさんは、ダーフラワーに恐れを持たないのですか?」
僕が、恐る恐る聞いてみると・・
まわしげり様「ん?ダーフラワーか・・・。まぁ、恐れを持たない・・・・と言ったら、そうなのかもしれないな。」
なんだか・・・まわしげりさんが遠目になってきた
どうしてだろう?僕でさえ、こんなにドキドキしているのに。
・・・・・・・・・
二人に会話が無くなった為、部屋はいっそう静かになってしまった。
こんな事しているうちに、もうダーフラワーは動き出しているかもしれない。
ううう~、なんかじっとしていられないよ~っ
でも、僕の考えは、もう的中していた。
ティッツ「あ・・あの・・まわしげりさんっ」
僕は、思い切って言った・・・・・・・・とその時だ。
パリーン パリーン
ティッツ「!!?」
遠く・・・いや、近くだ。
何かが連続して割れる音が聞こえた。
僕は、動かずにはいられなかった。
その音が聞こえたと共に、僕は後を振り返り、ドアへと向かった。
タタタッ
まわしげり様「テ、ティッツ君!待ちたまえ!」
まわしげりさんは、止めるようにして言う。
ごめんなさいっまわしげりさん。
いくら護衛でも、探偵だから・・・・じっとしてはいられないんだ!
ティッツ「また戻ってきます!」
そう言うと、僕はまわしげりさんの言葉を吹っ切って、部屋を飛び出していった。
パタンッ
ドアが、静かに閉まる。
主人の間にいるのは、一人になってしまった・・・・
ところが、
まわしげり様「・・・・・行ってしまったか・・」
まわしげり様「まぁ、いい。そろそろ出てきても良いぞ。」
と、まわしげりさんが一言言い終わると
なんと風のように、白い衣装をまとったチャオが、いきなり窓のところに現れた。
そのチャオは、どこかで見たような面影がある。
???「いくらなんでも、遅すぎるんじゃありませんの?」
続く~?