第十一話
―お屋敷の中―
ここは、プルグレリーが保管されている大きなお屋敷。
そのお屋敷のロビーに、私達ヒーライターは居るの。
警備チャオ達は、各部屋に待機してもらってるわ♪
このロビー・・・、中央に大きな階段があって、そこから2階に行けるみたい。
チャオリン「もう少し・・・・・」
私は、玄関に掛けてある時計の指針を見ながら、そう言った。
あと12分ちょいなの・・・
ティッツ「うん。そろそろだね。じゃあボクは、まわしげりさんの所へ、もう一回確認に行って来るよ。」
ラフィン「分かった。じゃあ、ティッツはまわしげりさんの護衛についていてくれ。何が起こるかわからないからな」
ティッツ「うん。じゃあ、行って来るね!」
タタタタタッ
ティッツは一言言い終わると、目の前(?)にある階段を駆け足で上っていった。
少し明かりが暗いので、ティッツの姿はすぐ見えなくなってしまった。
あ・・・っと、言い忘れたケド。
まわしげりさんて言うのは、このお屋敷のご主人なの。一応人間なんだ。
5時頃私達がここに来て、予告状の事と、私達が探偵だって事を話したら・・・・
何故かすぐお屋敷の中にいれてくれて・・・。警備も自由にして良いって言ってくれたんだけど。
何故かまわしげりさん、余裕の笑みを浮かべながら、自分の部屋にお戻りになってしまったの。
何か、凄い防犯でもしてあるのかしら?
と、私が階段の方を向いている・・・その時。ラフィンも静かに口を開いた。
ラフィン「よーし!あと10分だ。それそろオレも場所を移すぞ!」
そう言うと、ラフィンは階段の真横にある、廊下の方へと歩き始めた。
え!?ラフィンも行っちゃうの~?寂しいよぉ~
チャオノスケ「え、あ、ボクも行くよ~。」
と、私の横にいたチャオノスケは、慌てながらもラフィンの後を追う。
そう、私はそこに一人残されてしまったの。寂し~~
でも、ラフィンはちゃんと私にも気を配ってくれてるみたい。
私より20メートル離れたところで、ラフィンはイキナリ立ち止まった。
そして、私にこう伝えていったの・・・
ラフィン「チャオリン!」
チャオリン「!! な、何ラフィン?」
ラフィン「一人で心細くても、がんばれよ。オレたちゃーヒーライターだからな」
そう言うと、ラフィンはまた歩き始めた。そして、私の見えなくなるところまで行ってしまった。
・・・・・・ラフィン。
今のラフィンの言葉が、私の心にしみわたる。
そうよね!私達ヒーライターだもん。
どんなに心細くたって、頑張らなきゃいけないの!!
はぁ~、やっぱりラフィンはカッコイイのね~。
よーし!今度こそ予告状どおりにはさせないのよ!
オマケに続く?