第九話(下)

次は、ラフィン視点だよ~。
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―事務所6階(ホール)―
ここはヒーライター事務所、つまり最上階の廊下。
そこに、腕を組みつつ真ん前にあるドアを横目でにらむ一匹のチャオがいた。
そう、彼はラフィン。

ラフィン「チッ、ティッツの奴まだかよ。」
あ!おい皆聞いてくれよ、オレは、30分前からティッツの発明品を待っているんだが・・・・・・
いっこうにティッツが来ない!ありゃー部屋の中で何かあったな。
あ~~、むしょうにイライラするぜ。

オレの中では、期待か・・・・怒りか・・・・何かが立ちこめていた。
ハハッッ、今のオレはどうかしてるぜ。
と、その時
??「は~い!ゴメンよぉ~ラフィン。」
ドアの向うからティッツらしき声が聞こえた。だんだん近づいてくる・・・・

お!!やっと来たか~・・・・・っと、いきなりドアが開いたらさっきみたいになるからな。
オレは後に3歩さがった。

すると、オレの考えは的中した。
バァン!
勢いよくドアは開いたんだ、ふぅー、後に下がってて良かったぜ
またそこで、ドアに挟まれるのはたまったもんじゃねーからな。

ラフィン「やっと来たか・・・・、それじゃあそのキャッチレーザーというのを見せてくれよ。」
オレはティッツの方に手を差し伸べた。
すると、ティッツは何かきょとんとした顔でオレの方を見ている。
ティッツ「あ・・・れ・・・?ラフィン大丈夫だったの?」
ラフィン「何がだよ。」
ティッツ「え・・・・あ、何でもないよ。(またドアに挟まれてると思ったのに)」
ラフィン「?」
まぁ、とにかくそのキャッチレーザーというやつを早く見せてもらわんとな。

ラフィン「さ、早くしてくれよ」
ティッツ「あ、ゴメン。これがダーフラワーキャッチレーザーだよっ。」
そう言うと、ティッツは何やら指輪らしきものをオレに渡した。
え・・・・これがキャッチレーザー?・・・・・・は!?
どう見ても、オレが持っているのは指輪・・・・・そう、どこでも売ってるような・・・
オレはさっぱりワケがわからなくなった。

ラフィン「ティ、ティッツー、これがキャッチレーザーだよな。」
ティッツ「うん、そうだよ。」
ティッツはにっこり笑ってそう答える。
ラフィン「そうだよ・・・・って、どう見てもこれ、指輪だが・・・」
ティッツ「う~んまぁね。一応これは人間がはめる(?)指輪と同じ形をしているけど・・・・・
ちゃんと効果があるんだ・・・・・」
ラフィン「その効果・・・・とは」
オレは興味津々に答える。名前的にな・・・・・
ティッツ「その効果は・・・・・・・・・・・また今度教えてあげるよ!」
ラフィン「なんだと~?」
ティッツ「だって、今答えたら楽しみが無くなるよ~」
ラフィン「オレは別にいいが・・・・だから・・・・早く答えてくれ~」

と、オレとティッツが超変な会話をしている・・・・その時だ
ジリリリ~ン、ジリリ~ン
ティッツの部屋から、電話の音が聞こえた。
すると、ティッツはすばやくその音に反応し、急いで部屋に戻ってしまった
オレの返事をするヒマもなく・・・・・

ああ・・・・・ティッツめ、逃げたか・・・
まぁ、いいか。オレも実は指輪をこの目で見るのは初めてなんだ。
ちょいくら観察でもしてる・・・・・かな・・・・・
そして、辺りは急に少し静かになった
部屋の向うで電話に答えるティッツの声が、かすかに聞こえる。

ティッツ「こち・・・・、ヒー・・・ター事務所。」
ティッツ「ああ!チャオノ・・・・どうしたの・・・・・」
ティッツ「え・・・・ふむふむ・・・・・」

~3秒後(笑)~
ティッツ「・・・・・・・・え~!!」
ラフィン「!!」

な、何!?何があったんだ!
オレは最後の声に反応したのか、口をぽかんと開けティッツの部屋を見ていた。
いったいどう・・・・したんだ!?

このページについて
掲載号
週刊チャオ第30号
ページ番号
14 / 33
この作品について
タイトル
探偵チャオVS怪盗チャオ
作者
あさゆ
初回掲載
週刊チャオ第23号
最終掲載
週刊チャオ聖誕祭記念特別号
連載期間
約4ヵ月16日