第八話(中)
クロ「いいか?ちゃんと聞けよ。
チャオランは、人を操る能力がある。(ある意味だが)それで正面にいる警備チャオ達を行動不能にするんだ。
オレとチャイヒコは家の両端にある窓からわかれて侵入するし、そのままワインの置いてある所へ向かうんだ。そこでオレとチャイヒコは合流する。
そして、ワインを盗んだらまた二手にわかれて家を脱出するんだ。
これで・・・・・いいだろ?」
クロは横目でチャイヒコ、チャオランの方を見た。
チャオラン「まぁ、それでプルグレリーが盗めるのなら良いけど。」
チャイヒコ「オレもだ。ミスさえしなけりゃな。」
二匹とも何もいう気配はなかった。
クロ「いいな?次はプルグレリーの保管場所について説明するぞ。」
チャイヒコ
チャオラン「OK!」
二匹はまた軽くうなずいた。
~15分後~
チャイヒコ「おしっ。これでプルグレリーは完全に盗めるんだな?」
チャイヒコはガッツポーズを決めながら言った。
「もう盗んだも同然」という表情である。
チャイヒコ「んで?いつ盗みにはいるんだ?」
クロ「今日だ。」
チャイヒコ「今日カヨ!」
チャイヒコはツッコミのように、素早く答えた。
クロ「あたりまえだろっ。作戦を忘れないうちにな。お前らも早くプルグレリーが見たいだろう?」
チャオラン「そりゃそうだけど・・・・・ま、いいわ!予告状は?」
クロ「もう書いた。少し待っててくれ。」
すると、クロは・・・・・
ピュ~~ウ!
なんと口笛を吹いたではないか。
二匹ともクロの行動には驚いたようで、頭の上が「!」になっている。
すると・・・・・・
パタパタパタッッ
チャイヒコ「と、鳥ぃ?」
そう、クロが口笛を吹いた直後、窓から白い小さな鳥が部屋の中に入ってきたのだ。
そして、その鳥は静かにクロの片(?)にとまった。
クロ「よし、今回はこの紙を届けてくれ。」
そう言うと、クロはどこから出したのか白い紙を持っており、その紙を何重にも縦に折ったのだ。
そして、その白い紙を片にとまってる鳥の、足元にくくりつけたのだ。
チャイヒコ「それ・・・・今回の予告状か?」
クロ「そうだ。少し驚いただろう?これがヒーライター達の所へ届くんだ。」
クロ「よし、行って来い!」
クロは、紙をくくりつけるのを終えるとその小さな鳥をかたから放した。
すると、その鳥はまたたくまに羽ばたき、勢いよく窓の外へと飛んでいってしまった。
パタタタタタッッ
クロ「さぁ、ショーの始まりだぜぇ~。」
チャイヒコ「それ、オレのセリフだろっっ。」