第七話(上)
―クロ家・豪邸内―
この豪邸内にある長い廊下。
そこに、一匹のチャオが向うから走ってきました。
あれは・・・・・・先ほどのメイドチャオ。
メイドチャオは何か、険しい表情をしています。
メイド「(また作戦会議に取りかかるのね。クロ様・・・・・いえ・・・・憎きダーフラワー!
あの時の出来事は絶対に忘れられない・・・・
それに・・・・・まわしげり様のプルグレリーは・・・・・私が絶対に盗ませない!)」
タタタタタタッ
メイドチャオはそのまま走っていった。
―10分後、クロの部屋―
クロ「これは・・・・・・ここか・・・・・」
クロはテーブルの上で何やら地図らしきものを書いています。
たぶん、これはプルグレリーの保管場所の地図。
お屋敷の縮小図や、×印が沢山かいてあります。
クロ「よし!!これで見取り図は完成だ!
あとは、チャイヒコ達に説明するだけだが・・・・・
まだ来ないのか?」
と、クロが手に持っていた色えんぴつを置こうとした・・・・・その時
コンコンコンッ
???「クロ様。」
ドアを叩く音お、何やら高年齢のオスのチャオの声がしました。
クロは・・・・・・意外に驚いていたり。
クロ「な、何だ?」
???「セバスでございます。チャオイヒコ様と、チャオラン様をお連れしました。」
クロ「そうか・・・・・じゃあ入ってくれ。」
コトッ
クロは色鉛筆を置いた。
一見落ち着いたようですが、クロのポヨは何故か「?」になっています。
クロ「(なんでセバスなんだ?頼んだのは・・・・メイドだったのに)」
ギィ(ドアの開く音)
セバス「失礼します。」
すると、ドアの向うからクロの部屋にヒゲを生やし、タキシードっぽい衣裳をまとっているチャオが入ってきた。
その背後には、もちろんあの2匹のダークチャオ。
黒い衣裳をまとっていないけど、チャイヒコとチャオランなのです。
2匹とも何やら不機嫌そうな顔をしています。
チャオラン「なによぉー。勝手に呼びつけて。」
チャオランは、一瞬クロを睨みつけました。
クロ「ま、いいだろ。
それより、ゼバス。何でお前なんだ?
オレがチャイヒコ達を呼びつけたのはメイドだったのに・・・・・」
セバス「・・・・・・・ああーーー。その件なのですが・・・・・
さきほど、私が廊下を歩いていると・・・・向かいから走ってくるメイドと会いましてね。
そのメイドからチャオヒコ様をお呼びするよう、頼まれたのですよ。
私は断ったのですが・・・・・・。
何やら急いでいる様子だったので、私が引受けたというワケなのです。」
クロ「そうか・・・・・。
と、とにかくチャイヒコ、チャオラン、こっちに来てくれないか?」
クロは手招きをした。
チャイヒコ「なんだぁ~?めんどくせーよ。」
少し歩けばよいのにめんどくさがるチャイヒコ。
チャオランも同じ様子です。
クロ「そぉか~?
せっかくプルグレリーを盗むための作戦会議をしようと思ったのに・・・・・。」
チャイヒコ・チャオラン「!」
チャイヒコ「プルグレリー!?」
ダダダダダッ
2匹とも凄い勢いでクロのところに向かいました。
しかも目を輝かせて。
チャイヒコ・チャオラン「ホント?」
クロ「ああホントだ!!
これを見ろっ。」
クロは先ほど書いていた地図をチャイヒコへ渡した。
それを見たチャイヒコは・・・・・
チャイヒコ「おお!これか!!」←何もわかってないくせに・・・・
チャオラン「これが何の地図なの?」
チャオランはのぞき込むようにして地図を見ています。
クロ「話を聞けば分かる!
では、作戦会議を始めるぞっ!」