第五話(下)
シュバババッ
チャイヒコ「ふう、やっと抜けれたぜ~。」
効果音(?)と共に現れたのは、なんとチャイヒコ!
そう、チャイヒコまでもが美術館を抜け出していたのです。
まぁ、美術館が・・・・ああなっていれば・・・・・。
窓からも、入口からも抜けることは可能だったのでしょう。
チャオラン「良かった~。チャイヒコも無事だったのね!」
チャイヒコ「あたりまえだろ!!
そしてこれが・・・・・チャオ・リザの原画だぜ!!」
バン! ←(効果音?)
チャイヒコは、自慢げな顔でその「案内絵」を前に押し出した。
でも・・・・・クロ・チャオランはワケがわからない様子。
クロ「・・・・・おい!それなんだよ、それ。」
かなりあきれたように言う、クロ。
チャイヒコ「なんだよって、これがチャオ・リザだろ?」
だから違うって・・・・。
チャオラン「もしかして、チャイヒコ・・・あんたまさか、チャオ・リザの事何にもしらないで盗もうとしたの?
それ、美術館の地図絵よ!」
チャイヒコ「・・・・・・ほぇ?」
チャイヒコの目はまたたくまに、白くなりました。
そりゃそうでしょう。
余裕で盗んできて、カッコよくきまる(笑)はずだったのに・・・・。
チャイヒコ「(ズガーン!!)」
クロ「やっちまったか・・・・。」
チャオラン「もう、私の苦労が水の泡になっちゃったわ!」
二匹とも、かなりカンカンになりその怒った顔で、
チャイヒコをにらみつけました。
チャイヒコ「(こ、こえ~~~)」
そうしたら、チャイヒコも黙ってはいられないでしょう。
またもや、チャイヒコは驚くべき事を発するのでした。
チャイヒコ「まぁ、いいじゃねーか。」
クロ・チャオラン「良くない!」
二匹はツッコミをしたように、すばやく答えましたた。
チャイヒコ「まぁまぁ、ちゃんと次に盗む物も決めてあるんだから良いだろ。」
チャオラン「え? 何々?なんなの?」
チャオランは期待を含ませたような声で言った。
チャイヒコ「フフフ・・・・それはな・・・・。」
チャイヒコ「プルグレリーだ!!」
クロ・チャオラン「プルグレリー?」
クロ「プルグレリーってなんだよ!」
チャイヒコ「よくぞ聞いてくれました、それはな・・・ワインなのだ!」
クロ「!!?」
ズザザーッ
クロはそれを聞いたとたんに、コケて前に滑りこみました。
チャオランは・・・・言わないでおこう。
クロ「なーに考えてんだ!未成年のオレたちには飲めないじゃんか!」
チャオラン「(私は飲めるけど・・・。)」 ←!?
チャイヒコ「お前、法律なんか気にしているのか?
オレなんかしょっちゅうワインを盗んでいるから、
ワイン中毒には・・・ならないぜ!」(そうゆう問題ではなく)
チャオラン「で、そのプルルなんとかってやつは、何処にあるの?」
チャイヒコ「プルグレリーだ!
プルグレリーはな、ある豪邸にあるって言われているのだ!
その家主の名前は・・・・・。」
クロ「名前は・・・・?」
チャイヒコ「まだわかんねぇ!」
コケッ
クロとチャオランは、そろってコケた。
チャオラン「ててて、それぐらい調べなさいよ~!
もう、今回みたいになるわよー!」
チャイヒコ「まぁ、良いだろ。」
クロ「良くない!」(またかい)
チャイヒコ「とにかく~、今日はおひらきだ!
もう帰るぜ。行くぞ!」
タタタタタッ
チャイヒコはその場から逃げ去るように、
全速力で美術館の反対方向へと走っていきました。
クロ「お、おいまてよ!」
タタッタタタッ (←なんでこいつだけリズムがあるんだ)
チャオラン「!!!」
チャオラン「ったくもう。」
チャオランが見た所には、あの案内絵が置いてあった。
そして、チャオランは・・・・・
チャオラン「少しは価値がありそうね・・・・。」
と言いながら、その絵を拾い上げ、
そのままチャイヒコと同じ方向へと走っていきました。
タタタタタッ