第四話(下)

―美術館外(外)―

チャオラン「あ~あ、まだ来ないのかしら。」
美術館で大騒動(?)が起こっている中、
なんと、チャオランだけは外に逃げ出していたのです。
そして、また屋根の上に立っています。

チャオラン「もしかしたら、警備チャオにつかまっちゃったの?
      ・・・・・・・まさかね。」
チャオラン「いや、まさか!」

と、チャオランが美術館に戻ろうとした・・・その時

クロ「オレがるかまるワケないだろ!!」
シュンッ
一瞬にして目の前に・・・
そう、クロまでもが美術館を抜け出していたのです。
しかも余裕の表情で。

クロ「フン!  美術館の警備もたいしたこたぁねーな。」
チャオラン「良かった~。クロも無事だったのね。」
クロ「あったりめーだ!それに、お前もな。」
チャオラン「うふっ。だってみんな踊りだしちゃうんだもん。」

クロ「(ハハハ)あとは、チャイヒコだけだな・・・・・。」
チャオラン「そうね。ちゃんと抜けられるかしら・・・。」

一方ヒーライター達は・・・
―F-46エリア―

チャオリン「はぁ、はぁ、ついたね。」
ヒーライター達はやっとして、原画があるところに着いた様子。
そして、一番落ち着かなく、周りをキョロキョロ見回してるのが、ラフィン。
どうやら、ダーフラワを探しているようです。
でも、もうそこにはダーフラワーは居ません。

ラフィン「何故だ!ダーフラワーが居ないぞ!」
ティッツ「もしかして、逃げられちゃった・・・とか?」
ラフィン「!!?」

ダン!!
ラフィン「くそっ!」
ラフィンは悔しさのあまり、おもいっきり床に足を叩きつけてしまいました。(床が壊れる)
そりゃそうでしょう。
完全と思われていた警備も、レーザーライトもさけられ、
チャオ・リザの原画も盗まれ・・・・・盗まれ?

と、その時警備チャオは言いました。
警備チャオ「あの~、チャオ・リザの原画は・・・・・?」
全「!!!!」(早く言わんか)

ラフィン「そうだ、原画は?」
皆は辺りを見回しました。
そして、
警備チャオ「あーーーー!大変です!ここの案内絵が消えました!」
全「は!?」

そりゃそうです。
あのチャイヒコが持っていったのは、
チャオ・リザの原画ではなく、ここの案内絵なのですから。

チャオリン「もしかして、間違えて持っていった・・・・とか?」
ティッツ「そうかもしれないね。
     チャオ・リザは名前だけで知られているから・・・・・・。
     TVなどではあまり放映されないんだ。」
チャオリン「良かった~~~。」
パンッ
チャオリンは、手を合わせ音を鳴らし、軽く飛び跳ねました。

そして、ヒーライター達・警備チャオは、ほっと息を吐きました。
でも、一匹だけ、悔しがっている者もいるようです。

ラフィン「今回もだめだったか・・・。」
まだラフィンは落ち込んで(?)います。

チャオリン「・・・・・・・。」
チャオリン「だいじょーぶだよ。ラフィン。
      次があるって!」
ラフィン「・・・・・そうだな。」
その言葉に少し落ち着いた様子のラフィン。
そして、他のチャオ達も力が抜けたように、
顔にいつもの笑いが見えてきました。

チャオリン「(ふぅ~。良かった、ラフィンが落ち着いてくれて!)
チャオリン「(やっぱり、ラフィンはカッコイイや!)」

チャオリンは、ラフィンに軽くほほえみかけました。
ラフィン「・・・・・。なんだよ・・・。」
チャオリン「(うふふ)なんでもないの~♪」
と、その時

警備チャオ「見て下さ~~い、皆さん!」
タタタタタッ
一匹の警備チャオが、かなり嬉しそうな顔で走ってきました。
しかも、あの「チャオ・リザ」の原画を持って。

警備チャオ「ハァ、ハァ・・・・・。はい!原画は無事でしたよ!」
警備チャオは、その原画をラフィンに渡しました。
それには、なんとも美しい、メスのチャオが描かれていました。
ヒーライターはそれをのぞき込みました。

ティッツ「わぁ~~。きれいだね~。」
チャオリン「ホント・・・。」
チャオスケ「(ごはんが書いてないな・・・・)」

その絵描かれているメスのチャオは、
やさしい目で、口は微笑んでおり、
まさに女神様のようにこちらを向いていました。・・・・・とさ。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第23号
ページ番号
2 / 33
この作品について
タイトル
探偵チャオVS怪盗チャオ
作者
あさゆ
初回掲載
週刊チャオ第23号
最終掲載
週刊チャオ聖誕祭記念特別号
連載期間
約4ヵ月16日