~第8話・後編~
後編
【ルシス】「ふぅ・・・。後はアニノのクレード攻略だけか。」
クイズ対決というヤマ場を過ぎ、一息ついた感じだ。
【リサラ】「いよいよだよね。」
【ルシス】「反響は大きいけど、『難しすぎる』っていう意見も多いんだよな、この小説。」
【リサラ】「確かに、いろんな意味で難しいわね・・・。」
【ルシス】「次回作は簡単にするか・・・。」
【リサラ】「なんか、ルシスも体力結構使ってるような気がするし。」
【ルシス】「・・・というかそれは別の要因が絡んでるような・・・」
【リサラ】「『神』も、今度は黙ってくれるといいんだけど。」
【ルシス】「・・・そうだ、この小説のラスト、世界を『クローズ』しないと。」
【リサラ】「???」
【ルシス】「細かい意味はあんまり言いたくはないが・・・つまり、この小説の世界に『神』が邪魔できないようにする、と思えばいい。」
【リサラ】「そんなこと、できるの?」
【ルシス】「・・・本当にできるかどうかは僕の腕次第だ・・・。彼らに迷惑はかけたくないしな。」
クローズ・・・『閉じる』という意味だが・・・
ある意味危険だ。
神が邪魔できなくなるのはいいが、下手をするとそのせいで読者が犠牲になりかねない。
具体的にどうするか考えていた、その時だ。
【リサラ】「きゃあっ!!?」
光だ。
あの光だ。
神だ!
こんな時にっ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
とりあえず、光は収まった。
【リサラ】「・・・ここ、どこ・・・?」
リサラは無事のようだ。
辺りを見回す。
・・・・!
やりやがったな!
【ルシス】「ちくしょう!ここはクレードの要塞ん中だ!」
【リサラ】「ええっ!!???」
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数日後の放課後。
【ミリル】「いよいよ今日だな、『あのチャオは今!?』の放送。」
【クライト】「どっちが勝ったのか楽しみだぜ。」
【アレスト】「・・・まあ、そこの2匹に聞けばすぐ分かるんだけど。」
【セトラ】「・・・ははははは。結果は誰にも教えないよ。」
【サリナス】「まあね。ま、ギャラは貰ったし関係ないんだけどさ、一応。」
【ミリル】「それじゃ今日は帰るか!」
【サリナス】「・・・あたしも帰る。どうせならみんな分かれる所まで一緒に行こうよ。」
【アレスト】「そうだな。」
例の交差点の少し前までセトラとサリナスは同じ道である。
でも、5匹で帰るってのは初めてであった。
そして、校門を出たすぐ後のことである。
【ミリル】「わっ!」
【クライト】「な、何だ!!??」
【セトラ】「光!!??」
【サリナス】「・・・そういえばあたしが転校して来た日のあの騒ぎの時も光を・・・」
しかし、それ以上お互いの声は聞こえなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【アレスト】「・・・ここは・・・?」
【サリナス】「・・・全員無事なようね。」
【セトラ】「・・・!!!
なんてこった!!」
【ミリル】「どうした?セトラ。」
【セトラ】「間違いない、今度は僕らが『Black World』の中に紛れ込みやがった!」
【クライト】「えええっ!!??」
【セトラ】「よりによって首都クレードの要塞の中だ・・・みんな、気をつけた方がいい!」
【アレスト】「あ・・ああ!」
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【リエット】「みんな、もう大丈夫。
迷惑かけて、ごめん。」
【エレナ】「心配することはないよ。
んじゃ、いきましょ!」
5匹が遂にクレードの要塞へ向かう。
そして、要塞を見下ろす丘まできた時だった。
【ルピカ】「な、何あれ・・・」
【トレイス】「!!??」
要塞の中で2ヶ所、光の柱が立っていた。
しかし5匹があっけにとられているうちに、その光は収まった。
【デスピナ】「何があるんだ・・・」
【トレイス】「ま、この光でグラウンドが滅びた訳じゃねぇんだし、行くぞ!」
要塞の防備をやすやすと突破して、5匹は要塞に飛び込んだ。
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かくして、全員がクレードの要塞に集まった。
【???】「さて・・・あとは期待通りの活躍を見せてくれればいい。
ゆっくり見学でもしているか。」
続く
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なんと4つ目の世界が登場!!???(笑)
ま、事実上2つの世界での物語になったので、難易度は下がるかと(爆)
まだまだ終わらせません、来週もお楽しみに!!