~第2話・後編~

第2話・後編

またまた、その日の放課後。

ほとんどのゲームの発売日は木曜日なのは有名である。
そして、『Black World』も然り。
つまり、今日は金曜日である。
そう、明日・明後日と休み。
この間にどれ位ゲームが進められるかに勝負がかかっていた。

【クライト】「中間テストっていつだったっけ?」
【アレスト】「火曜日だったと思うよ。」
【ミリル】「セトラの話では、時間はかかるけど誰でもクリアできるってね。」
【アレスト】「セトラじゃなくて、インターネットでセトラが見つけたクリアした人の話でしょ。」
【クライト】「セトラの話では、上級者には「ムービーだけがやけに綺麗で簡単すぎ」とかのブーイングもあるらしいけど。」
【アレスト】「でも、どーせ俺達には難しいでしょ。」
【ミリル】「そうだよな。」

さて、いつもの交差点である。
今日は、クライトを追いかけてみよう。

テストが近いからか、勉強が先のようだ。

間に夕食を挟み、夜も更けてきた頃にようやくゲームの部屋へ。

「Press Start」→「Continue」。

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トレイスが街外れの道路に降り立つと、やはり、追跡してきたグラウンドの軍が追いかけてきた。

【トレイス】「へっ、どーせ生身な野郎は司令官1匹だけなんだろ!」

戦車2台に戦闘機5機。
ある程度の距離に近づくと、一斉射撃を行ってきた。

ダダダダダダダダダ・・・・

軽い身のこなしでかわし、魔法で反撃。

すると敵はあっという間にやられて消えていく。

【トレイス】「はっ、軽いな・・・。
       この調子で・・・・!!?」

彼が後ろを振り向くと、一体の戦闘用ロボットが銃を向けていた。
回り込んでスキをついたのである。

【トレイス】「なんだよ、俺の冒険はもう終わりかよ。」

そのロボットが引き金をひく。

ズドーン!!!




【トレイス】「・・・・!!??」

何故か無傷である。
それに、撃ったはずのロボットが倒れていた。

【トレイス】「・・・何が起こったんだか。」

と、その時、
【???】「バカ。」

もう1回振り向くと、女性のチャオがやはりこちらへ銃を向けていた。

【???】「ったく、アニノの生き残りといえど射撃くらいはマスターしないと死ぬわよ。
      おっと、あたしはエレナ。
      目標のためなら後先考えず突っ走るバカな女だから、そこら辺頼むわよ。」
【トレイス】「で、アニノ、という訳か・・・」
【エレナ】「ま、そういう事。
      で、これからどうするの?」
【トレイス】「とりあえず、仲間探し。」
【エレナ】「バカねぇ、首都クレードにまっすぐ向かってりゃ噂を聞いて集まるわよ。
      どーせこっから遠いんだし。」
【トレイス】「そうか。んじゃ、行くとするか。」

迫り来る軍を次々となぎ倒し、彼らは街から街へと向かう。

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・・・眠い。

やばい、そろそろ睡眠不足のツケが回ってきたようだ。

とりあえず、キリもいいし、寝るとするか。

作家は締め切りにさえ間に合えば自由にできるからいいよね・・・。

Zzz・・・・。


それから数時間、僕はようやく目覚めた。

本当にその瞬間、突然目の前が光に包まれた。

【ルシス】「な、なんなんだ!!?」

光が消えた時、そこには存在しないはずの・・・いや、存在してはいけないはずのチャオが存在した。

【ルシス】「と、トレイスとエレナ!!???」

小説の中の存在のはずが・・・実体化している。

と、その時。

【トレイス】「ちょっと、ここ何処なんだよっ!」
【エレナ】「・・・人の家?」

彼らも、訳が分からずここに来たようだ。
一体、何がどうなってるんだ・・・

                    続く

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それでは、また来週っ!
ちなみに、来週以降も前編と後編に分ける予定。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第27号
ページ番号
3 / 23
この作品について
タイトル
『スパイラル』
作者
ホップスター
初回掲載
週刊チャオ第26号
最終掲載
週刊チャオ第35号
連載期間
約2ヵ月5日