第九章 セイント潜入
ここはダークの本拠地、スリファ城。今、城は旅立ちの準備で大忙しだった。
ドランカー「おい、準備はできたか?」
レイン「OKです。」
サクラ「レイン、スピリチャル達とは全然つながらないの?」
レイン「全然。応答なし。チャスともつながらないし・・・」
兵士A「ドランカー様!旅立ちの準備が整いました!」
ドランカー「・・・ごくろう。」
レイン「みんな、私達がいなくても、城をしっかり守ってるのよ。」
兵士B「はっ!」
ルセア「そろそろ出発いたしましょうか?」
兵士C「ドランカー様・・・ご無事でお帰りください。」
ドランカー「わかっている。よし、みんなを集めろ!」
サクラ「みんな、元気で待ってるのよ!」
ルセア「じゃぁ、いきますよ・・・ルーパージ・・・」
シュバッ・・・
まぶしい光に包まれて、四人はサラクへと旅立った。
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レイン「・・・着いた。」
サクラ「何回やっても慣れないんだよねぇ・・・これ。」
ドランカー「スピリチャルの気配は感じるが・・・場所まではわからないな。」
やはり、セイントの入り口には兵士達がたくさん見張りについている。
ルセア「・・・困りましたね。これだけの数だといくら私たちでも・・・」
ざっと見たかぎりでも、その数は100人をゆうに超えているだろう。
ドランカー「だったら、これを使うか。」
ドランカーは、腰から何かを抜いた。
サクラ「・・・ってこれ、ナイフじゃない!何するの!?」
ドランカー「まぁ、見とけって。」
シャッ、シャッ・・・
ナイフが空を切る音がする。
いったい、ドランカーはどうしてしまったのだろうか?
ドランカー「よしっ!」
ドランカーがそう言ったときには、体中が血まみれで、とてもいつもの威厳あるドランカーには見えなかった。
レイン「確かに、これなら私たちとは気付かないかも・・・」
シャッ、シャッ・・・
全員が切り終わったとき、地面には大量の真っ赤な血があった。
ルセア「・・・ちょっといたいです。」
全員はつえ代わりの棒を持つと、よろよろと門に向かって歩いていった。
サクラ「門を・・・門を開けてください・・・」
兵士A「お前達っ、何ものだっ!」
ルセア「私たちはセイントとダークを行き来する旅商人です・・・途中でダークの兵士に追われ・・・ここまで逃げてきました・・・」
兵士B「その話、まことであろうな?」
全員「はい・・・」
兵士C「裏門を開けろ!怪我人だ!」
ギィッ・・・
兵士達は錆びついた裏門を開け、四人をセイントへ入れた。
兵士D「ここがお前達の家だ。・・・ここに住むがいい。」
サクラは、小さくガッツポーズをした。
サクラ「うまくいったじゃないw」
レイン「・・・サクラ!スピリチャルが・・・つながった!」
サクラ「なんですって!?」