第八章 チャミィの裏切り

サクラとルセアは、ダークの本拠地・スリファ城に戻ってきていた。

サクラ「たっだいまぁ~・・・あれ?ドランカー様は?」

家来「ドランカー様は、魔法の腕を磨きに行っておられます。」

ルセア「レインさんは?」

家来「同じく、練習場におられます。」

サクラ「私とルセアが会いたいと言ってると伝えてくれない?」

家来「はっ!」

ルセア「・・・久しぶりに帰ってみますと、ここはほんとに美しいところですね。」

確かに、ダークの領土は自然に恵まれ、のびのびとした風土だ。対するセイントの領土は、度重なる争いのおかげで、すっかりさびれてしまったのだ。

ルセアとサクラが窓から外を眺めていると、二人を呼ぶ声がした。

ドランカー「おい、久しぶりだな。元気そうじゃないか。」

サクラ「相変わらず、練習場に入り浸ってるって、レインから聞いたわよ?」

ルセア「お久しぶりです・・・ドランカー様。」

レイン「ひっさしぶり!元気にしてた?」

サクラ「元気そうで何よりよ。」

レイン「それはそうと・・・んで、話って何?」

サクラ「あ、そのことね・・・」

サクラとルセアは、チャミィ、レイが仲間に加わったこと、レイはルセアの兄であったこと、チャミィ、レイ、スピりチャル、チャスの四人は、セイントに突撃していったこと・・・それから、ドランカー、レインを加えた四人でまたセイントにきてほしいということ・・・

ドランカー「・・・そうか。で、場所はどこだ?」

サクラ「聞いてないわよ。ていうか、直接、本人に聞けばいいんじゃない?」

それぞれのグループの加護者たちは、心と心をつなげて会話ができるのだ。

レイン「んじゃ、いっちょスピりチャルとつなげてみますか。」

レインは、ダークの中で一番心の会話がうまいのだ。

レイン「・・・・ちょっと、これ、どういうこと?」

サクラ「何?」

レイン「心の電波が届かない・・・というか、誰かが邪魔してる・・・」

ドランカー「邪魔してるって、何がだよ?」

レイン「分からない・・・でも、これは闇の魔法のにおいがする・・・」

ルセア「闇魔法?」

サクラ「闇魔法・・・そうだ、そうだわ!チャミィ、あいつは闇の加護者だった!」

ルセア「もし、あの人たちが本当は裏切ってないとしたら・・・?」

サクラ「行こう!あいつらが危ない!」

一同「よし!」

このページについて
掲載号
週刊チャオ第130号
ページ番号
9 / 12
この作品について
タイトル
『四聖風雷伝』
作者
桜(フィルァ,チャチャ,飛諏珂)
初回掲載
2004年7月8日
最終掲載
週刊チャオ聖誕祭記念号
連載期間
約5ヵ月18日