第七話 突撃開始五分前

~前回までのあらすじ~

スピりチャルは、元セイントのチャミィ、レイを仲間に加えることにした。しかし、チャミィ・レイのセイント裏切りは本当ではなかった・・・

第七話 突撃開始五分前−前編−

サラクのとある宿で一夜を過ごしたスピりチャル達六人は、セイントに潜入する方法を話し合っていた。

スピりチャル「とにかく、早く潜入した方がいいぜ。」

ルセア「私は・・・足手まといになるといけないので・・・」

サクラ「ルセア、あんたの決心はどこにいったのよ?」

サクラは、少し怒ったような顔つきでルセアをにらんだ。

ルセア「で、でも・・・」

チャス「サクラ、そこまで言うこと・・・」

サクラは、チャスが割り込んでくるのを許さなかった。

サクラ「あんたは黙っときな。・・・ルセア、あんたの能力は、チャスみたいに攻撃ができるわけじゃない。でも、こいつらにはない、チームを助けるっていうことができるのは、ルセア、あんただけなんだ。分かってくれるかい?」

サクラは、少し感情めいた声で言った。

ルセア「・・・サクラさん、私は・・・足手まといですか?」

サクラ「・・・ええ、すっごい足手まといだよ。」

ルセア「・・・・そうですか。」

サクラ「でも!」

ルセアとサクラは同時に言った。

サクラ「・・・最高の仲間だ。」

−後編−

スピりチャル達は、サラクを出発し、セイントの入り口、「エンジェルブリッジ」へと向かっていた。

スピりチャル「チャミィ・・・だったっけな。恩にきるぜ。」

チャミィ「そりゃどうも。」

レイ「そういえば・・・あの女とルセアはどこに行った?」

チャス「あいつらは、ルセアのルーパージでダークのスリファに行ってる。」

サクラ、ルセアはつい先ほどにスリファに戻り、ドランカーとレインにセイントへの潜入のこと、チャミィとレイの事、レイとルセアの関係、さらにドランカー、レインにもセイントへ来てもらいたいという事を伝えに行ったのだ。

チャス「ここか。エンジェル・・・なんだっけな。」

チャミィ「エンジェルブリッジよ。」

スピりチャル「ん・・・見張りがいるぞ。どうする?」

チャス「強行突破。」

レイ「しかないようだな。」

三人は、突撃の準備をはじめた。しかし、チャミィは違っていた。

チャス「おい、おまえ、早く準備しろよ。」

チャミィ「私はいいの。あの二人に場所、教えなきゃいけないから。」

チャミィは、準備をしている三人をよそに、サラクへと戻り始めた。

スピりチャル「よーし!準備完了!」

レイ「あと五分でちょうど3時だ。時計台で鐘が鳴るから、それを合図で突撃しよう。」

そのころ、チャミィはある人物と話していた。

チャミィ「こちら第二部隊リーダー、チャミィ。エンジェルブリッジより、侵入者、ダークの加護者二名。レイに先導させております・・・」

話し終わったチャミィは思った。

チャミィ「(まず二人・・・あと四人ね。)」

チャミィは、ほくそえんでいた。

このページについて
掲載号
週刊チャオ第129号
ページ番号
8 / 12
この作品について
タイトル
『四聖風雷伝』
作者
桜(フィルァ,チャチャ,飛諏珂)
初回掲載
2004年7月8日
最終掲載
週刊チャオ聖誕祭記念号
連載期間
約5ヵ月18日