~太陽編~第四十五話 蝙蝠の四十万
フードを被ったチャオとの戦いの中、ジースがフードを裂く。
すると、身体は透明で、見えない。
だが、先ほどの衝撃で割れたカプセルから、ガーネットのチャオが現れ、透明のチャオを狙い打つ。
本人は、「太陽神の持ち手」と言っているが・・・
サン「透明チャオなんて、前にも沢山戦ったことあるからな。楽勝!」
「なぜ・・・居場所が判った・・・」
そのチャオは透明だが、燃えているのでいる場所は筒抜けだ。
得意げに剣をジースに返しながら、サンが言う。
サン「フレイムサーチ。動いている奴の場所なら、炎が捉えるぜ。」
ジース「ヒュウ~。凄いね~。」
「ここは、撤退する。いずれ龍輝神の力・・・奪ってやるぞ。」
炎に纏われた透明チャオは、炎が消えたので、透明チャオも消えたのだろう。
床に落ちているオレンジ色に光る刃を持つ剣を拾い上げる、サン。
ジャロン「貴様は、何者だ?」
サン「あ?俺?ん~ッ・・サン・オブ・フレイアム。お前らが誰を知ってるかによるね。」
ゼキス「バレムとか、ヴァルサとかなら知ってるよ。」
「そうそう」といったサンは、剣を腰に着けながら続けた。
サン「バレムとヴァルサの知り合い。」
ジース「それじゃっ・・・ヴァルサが言ってたのがお前か!」
ニヤリッと笑いながら、サンが頷く。
さてと・・・と、ジャロンが言うと、サンが口を開いた。
サン「まず、ヴァルサのところに行ったほうがいいと思う。」
ジャロン「賛成だ。さて、いくぞ。」
サン「ん?―俺が一瞬で連れてくよ。」
そう言いながら、サンが剣を盾にして、ジース達に向かって炎を放つ。
炎に包まれたジースたちは、そのまま一直線にガレキの中を抜けていった。
サンもそれに付いて行く。
街に着くと、急いで路地裏に回り、ヴァルサの家へと到着する。
ヴァルサ「おう、サン。」
サン「よっ!元気だったか?」
ジース「それよか、聞かせてくれよ。なんでヴァルサがこいつの知り合いなんだ?」
「聞いてなかったのか」という顔をして、ヴァルサがジースを見つめる。
半分面倒くさそうに、話し始める。
ヴァルサ「俺はサンを守ってたんだよ。かの有名な「帝王」からね。そして―帝王を倒したのがサンと、ムーンだ。」
ジャロン「なら、そいつ、ムーンに会う為にはどうすればいい?」
サン「まずは俺の用事がある「蝙蝠の四十万(しじま)」に行こう。」
ゼキス「蝙蝠の四十万??」
ジースとゼキスは全く知らないようで、首を傾げていた。
ジャロンは壁によっかかりながら笑っているし、サンは楽しみなようだ。
サン「空飛ぶ力を手に入れることが出来る、あの島さ。」
ジース「じゃ、出発!!!!」
こうして、蝙蝠の四十万に向かうことを決意したサン達。
そこには、一体なにがあるというのか?
続く