~太陽編~第四十四話 救出

城に着いたバレムたちは、ゼキスをさらわれてしまう。

頂上へいく・・・・予定だったが、罠と気づき、一階へ向かう。
が、足止めを喰らったジースたち。

バレムが先へ向かう。

ジャロン「君と共同前線を張るのは久しぶりだな。」

ジース「嫌な予感がする。こいつらを止めていられるか?」

ジャロンは不思議に思うが、頷く。
すると、ジースが炎を出す。

ジャロン「この上に重ねろと?」

ジース「ああ。」

ジャロン「微砲!」

炎は細かくなり、黒いチャオ達に降りかかる。
そのうちに、一階へ移動するジースたち。

しかし、バレムは―あるチャオと戦い、倒れこんでいた。

ジース「バレム!」

ジャロン「お前はモニターに写っていたな?バレムをどうするつもりだ?」

「いや、研究材料として使うまでさ。俺はいずれまた会うことになるから覚えておけよ。連れは外にいるから。」

暗闇の中に居るチャオは、そういい残すとバレムを浚って行ってしまう。

ジースらは急いで外に出ると、ゼキスに事情を話し、これからの予定を説明する。

ジャロン「というわけだから、早速洞穴へ向かうぞ。」

ゼキス「分かったよ。」

ジース「目指すは―!!って、その洞穴の名前、なんていうの?」

その疑問に辺りは静まり返った。

しかし、洞穴の方向、つまり北西へ進んでいるうちに霧が深くなっていき、霧が晴れたと思うと目の前に洞穴が現れた。

ゼキス「わあおぉ!大きいねぇ。」

ジャロン「(・・・・・闇の気配、か。)」

洞穴の中を慎重に進んでいくと、最初の大広間に出た。
そこには、目が赤く、ダークチカラの青いチャオがたっていた。

そのチャオは「デヌーだ。」というと、「龍輝神、かかってくるがいい。」とまでいった。

ジース「どうやら、狙いは俺のようだな!!受けてた―

ゼキス「ちょっと待ってよ。僕が相手だよ。今まで僕、何もしてなかったじゃないか。」

ジャロン「最もな意見だ。相手の術中にはまるより、ゼキスを戦わせたほうがよりいい。」

デヌー「俺はどちらでも構わんが、龍輝神、貴様は消す。」

そういうのを聞いて、ゼキスが前に出る。
物凄く短い、ナイフのようなものを持っているゼキスに対し、デヌーは斧をもっている。

デヌー「いざ、フルクロン・アックス!」

ゼキス「は!」

ナイフが槍の形状になり・・・いや、ただ単に伸びただけだ。
飛んでくる斧を打ち払うと、デヌーへと走る。

デヌー「フルクロン・アックス!」

ゼキス「レイク・ウラスター!」

飛んでくる斧に向かって、湖の表面をさすような、鋭い一撃で斧を割る。

デヌーは驚き、身を一歩引くが、ゼキスは砕け散った斧を自分の槍に吸収させ、槍は大きくなった。

ゼキス「レイク・ウラスター!」

デヌーは吹き飛び、倒れる。
すると、霧が深くなった。

ジャロン「どういうことだ?」

ジース「晴れてきたぜ。」

霧が晴れた。
目の前には、通路ができており、奥へと続いていた。

ゼキス「こういうわけらしいね。」

ジース「炎!・・・・・・炎が近くにある!」

ダッシュで奥へと進んでいくジース。
青いからだの色が、次第に赤へと変化していった。

それを気にせずに、ジャロンとゼキスが追いかける。

ジャロン「これは・・・・・・ジース、お前が入っていたカプセルじゃないか。」

ゼキス「誰かはいってるね。」

ジース「はあああああ!!」

近くにある鉄骨やら、機械やらを全て殴り飛ばして、カプセルを割るジース。

しかし、割ったところで天井からマスクを被ったチャオが落ちてくる。

「そいつは渡さん。」

ジース「大事なものらしいな。」

ヤル気満々、といった顔でジースはマスクのチャオの前に立つ。

ジャロンは、「もう、何を言っても無駄だな」と思い、ゼキスと共に後ろへ引く。

ガーネットのカプセルに入っていたチャオは、未だに眠っている。

「覚悟。横臥手裏剣!」

ジース「炎分身!」

大きな手裏剣がジースに向かっていくが、分身したジースは華麗に避け、マスクのチャオを殴り飛ばす。

「なかなかのものだな、龍輝神。」

ジース「ああ!もう!俺は龍輝神じゃねえって!!ジースだああ!」

殴りかかるジース。
巨大なツメで、マスクのチャオは受け止める。

しかし、後ろから分身が、巨大な剣をもってマスクのチャオを弾き飛ばした。

マスクのチャオは倒れる。

ジース「っしゃあ!」

ジャロン「見事だが、まだだ!」

よろめいて、立ち上がったマスクのチャオは、マスクが取れていた。

口元は透明で、身体全体が次第に透明になっていく。

「フフフフフフ・・・・刹那、どこにおるのかわからんだろう?」

??「そっこだああああ!!」

ジースから取り上げた剣を持ったガーネットのチャオは、炎で透明のチャオを焼き、一撃で気絶させる。

そのガーネットのチャオは刀を振りかぶり、シャキッと立つ。

ゼキス「君は?」

ジース「赤い・・・・・・・・・・・・」

サン「俺はサン・オブ・フレイアム!太陽神の持ち手だぜ!」

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第174号
ページ番号
90 / 98
この作品について
タイトル
真・月と太陽の物語
作者
ろっど(ロッド,DoorAurar)
初回掲載
週刊チャオ第147号
最終掲載
週刊チャオ第177号
連載期間
約6ヵ月30日