~太陽編~第四十一話 追い討ち「蛇」

マグマに流され、見ず知らずの花園へ流されたバレム、とその他。

大きな穴を落ち、ジャロンとギアソードをもった「スネーカー」というチャオを光で圧倒し、ジースが倒してしまう。

見事脱出・・・したのだが。

バレム「ジース!」

ジース「ん?」

頭では反応できたが、体がついていかなかった。

紫色の結晶が無数の粒になって、ジースに直撃する。

スネーカー「私から逃げられるとでも思ったか?」

ジャロン「さすがに蛇な事はあるか・・・・」

紫色の結晶に囲まれたジースの前に立つジャロン。
ジャロンは緑色の子供チャオだが、目は水色、ダークの目だ。

バレム「ジャロン、お前・・・」

ジャロン「下がっていろ。俺がやろう。」

スネーカー「蛇祭の開催だ!」

スネーカーの手が紫に光り、蛇が絡みに絡みつき、剣の形に象る。

ジャロンは羽織っていたマントを脱ぎ捨てると、中から剣を一つ取り出す。

しかし・・・・・・・

スネーカー「紫切り!」

ドクのように紫色に変化した水が、ジャロンたちに覆いかぶさる。
なんとか全員・・・・ジースを抜かした全員が避けられたが、ジースは紫の結晶の中で苦しそうだ。

ジャロン「貴様・・・・・・」

スネーカー「おっと。悪いな・・・・・・・!」

スネーカーは気づいた。なににかというと、ジャロンが一匹ではないことに。

緑色の同じ姿をしたジャロンが、周りを囲んでいる。

ゼキス「驚いた・・・・」

スネーカー「お前がこれほどのチカラの持ち主だとは知らなかったよ。」

ジャロン「はっ」

周囲からスネーカーを滅多打ちにするジャロン。
軽く避けられるが、予想通り。

空中へ飛んだスネーカーを上から地面へ叩きつけ、地面のところで叩きつける。

・ ・・・・・・・・・・・スネーカーは無傷。

スネーカー「私は蛇だぞ?」

バレム「気をつけろ!そいつは―」

ジャロン「脱皮か・・・この手の相手には何度か出くわしたことがあるんでな・・・・・・」

ゼキス「へ?」

驚いたというより、不思議な声を出すゼキス。

続けて、ゼキスが質問する。

ゼキス「今まで一緒にいたけど・・・そんな「勝負」なんて・・・・あったの?」

ジャロン「強さは人前で・・・・チャオの前で表すものではないのさ。」

スネーカー「面白いよ。ムーン並の強さは持っているようだ。」

地獄から這い上がったゾンビのように、スネーカーが起き上がる。

その目にさっきを感じたジャロンは、身を退き、防御の姿勢へ入る。

スネーカー「奥義―ブラッド・バイパー!」

さきほどの紫色の水が、地面に吸い込まれていく。

ここらは火山地帯なので、水は吸いやすい。
それに加え、土が蛇の形を象り、ジャロンに向かっていく。

バレム「ジャロン!」

ジャロン「分かっている―邪滅剣!」

ジャロンの剣が輝き、蛇を頭から一刀両断する。

土の塊が地面へと戻っていく。

スネーカー「邪・・・滅剣・・・?」

バレム「邪滅剣・・・・・・・・?」

ジャロン「加えて―聖滅剣!」

邪滅剣・・・・かつてグロウが使った技の軌道に、邪悪な闇を重ねる。

そこに混沌の「渦」が生まれ、もう一度、そこを斬る。

ゼキス「・・・・・・・・・・・・」

ジャロン「混沌滅剣だ。」

スネーカー「奥義・・・・ブラッド・バイソン!」

さきほどの技とは少し違い、数匹の蛇が衝撃波を押さえつける。

だが、砕け散ってしまい、衝撃波はスネーカーに直撃し、吹き飛んでいく。

ジース「ありがとよ!」

ジャロン「礼はいらん。早く帰るぞ。」

バレム「(まさかこいつらは―)」

陽気な三匹と心配する一匹・・・・・
一体何者なのだろうか?

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第168号
ページ番号
84 / 98
この作品について
タイトル
真・月と太陽の物語
作者
ろっど(ロッド,DoorAurar)
初回掲載
週刊チャオ第147号
最終掲載
週刊チャオ第177号
連載期間
約6ヵ月30日