~太陽編~第三十六話 暴走する悪魔
悪魔の力を使い、見事にバレムはCHAOSを倒す。
しかし、その心も、バレムは飲み込まれてしまう。
例として上げれば、CHAOSのような状態といえよう。
姿を変えたバレムはそのまま森を出る。
空を飛び、闇の国へと行く。
バレム「あと少し、俺の・・心が消えるまで・・持ち堪えてくれ・・」
まだバレムの意識はあった。
闇の国の中心に位置する、「混沌の祭壇」。
これは・・エンペラーとムーンたちが戦ったアノ場所と同じ様。
その祭壇の中心で、バレムは座る。
バレム「我が契約・・・は、果た、しました・・」
「御苦労だった。これより我が力はそなたのモノとなる。」
バレム「最後に一つ・・お願いがあります。」
「何だ?」
バレムは深く呼吸をしてから、目をパッチリと開けて言う。
バレム「東の遠く・・一つの村の赤い存在・・ここにいすべし三十の悪魔、その一角を彼に・・・」
「ふむ。赤い存在。懐かしいといえるな。太陽神も喜ぶであろう。どの悪魔を欲する?」
バレム「私は東東西の悪魔、爆神「レオーデ」を受け継ぎました。」
「ふむ。」
バレム「その子には・・月神、太陽神、精霊神、大魔神と並ぶ、悪魔を・・・」
成程。といったような口元が、笑っているというよりムカついている様だ。
何者なのかも分からない影の中の生物は、こう答える。
「その力、開花されるのは後一年、または後三年になろうぞ?それでもよいか?」
バレム「いいのです。・・所詮、私はここで亡き身。」
「仕方あるまい。三十の悪魔、その心部、五狼神。その一角を授けよう。」
バレム「はっ!」
そして、バレムはその場から立ち去り、気づけばのどこかのベッドにいた。
どれくらい眠ったのかも分からず、ここがどこなのかも分からない。
ただ一つ、自分は生きているということだけが了承できた。
眠りから覚めたバレムは、ベッドを降りて、扉を開ける。
バレム「ここは・・・・・・・?」
「・・・・・・・」
バレムの視線には、三人のチャオが居た。
ドロック「良くぞ目覚めた。私はここの家の主、ドロックだ。」
バレム「ここは一体・・どこなのですか?」
ドロック「ここはどこかと?おかしなことを言うな。太陽の国の離れ孤島だが?」
その言葉にバレムは驚く。
やはりいきていた、と驚いたのではなく、太陽の国の離れ孤島ということに驚いた。
バレム「あの騒ぎ・・・黒雲に覆われた騒ぎからはいくつ年がたったのです!?」
ドロック「お前の寝ていた時間は覚えているぞ。三年・・・いや、もっと寝ていたかな?」
バレム「やはり・・それならデスベルグはどこへ・・・・?」
心配を抱えながらも、ドロックが続ける。
ドロック「ここにいるのは二人の息子・・といえば息子だが、私は船乗りでな。ついて来たいといっていた子らを連れてきたんだ。」
バレム「船乗りですか?」
ドロック「まあな。黒いほうがゼキス。緑色の奴がジャロンだ。」
ゼキス「おじちゃん剣持ってたよね?あとでこっちに来て。」
バレム「・・・・・・・・・・」
まだ自分の置かれている状況が理解できずに居たバレム。
これからどうなってしまうのかと、考えずに、子供たちについていく。
なんでも、この島は火山島で、火山の底に隠しているらしい。
そんなところに隠すなよ。とかおもいつつ、火山へと足を運ぶ。
続く