~太陽編~第三十五話 悪魔の力と混沌合成体

バレムは最後の一撃を放つと、CHAOSには大きな衝撃を与えた。
しかし、その技はその場にいるもの全てが息絶えると言う奥義。

CHAOSは液状態なので、その技の影響は受けなかったが、バレム自身、既に限界が近づいている。

「フハハハハハ!!ヨの終わりだ。」

バレム「さぁ、どう・・かな・・これから消える俺の意志の代わりに・・奴が・・来る・・」

「奴ダト?この場にいるものはミナ逃げた。キサマは消えて行くノダ。」

瞑想しながらバレムは静かにぼそぼそと呟く。
CHAOSはじっとしていながらも油断はしていない。

最も、爆風のダメージがあるので、立っているのも結構辛いが。

バレム「さて・・これからの世がどうなろうと、俺は知らない。お前を倒して、俺の存在は消える。」

「この状態カラ倒せると言うノカ?ムリダナ。」

バレム「右腕の悪魔、その軌跡を受けよ、左腕の悪魔、その怒涛を懲らせ。はっ!」

バレムの両腕から物凄い勢いで光が発される。
倒れたままだが、帽子が破れ、消えていくのが分かる。

そして、光の中の影は、ゆっくりと立ち上がる。

「ナゼダ?ここにいるモノは全て息絶えるのではナカッタノカ?」

バレム「フ・・前言撤回する。俺は既に契約を終えた。」

「ホザイテイロ。言葉の意味が通じていない。」

バレム「まだ分からんか。今の俺は、先程の俺ではない。」

頭にきたのか、CHAOSは光の中に水の弾を撃ち込む。

しかし、光には通用せず、跳ね返ってくる。

「ドンナ光だ?」

バレム「見せてやろう。制圧すべし三十の悪魔、その一角。爆神「レオーデ」の心力。」

影は腕を前に出し、光を一点に集める。
そして、周りの光は消え去り、バレムの姿があらわとなる。

「・・・ナニヲシタ?」

バレム「契約を終えただけのこと。」

そう。バレムの姿は今までのバレムではなかった。
帽子が取れたのもあってか、頭はオニチャオの角がある。

しかし、その角は鋭くとがっており、両腕両足も同じだ。

更に白い羽が羽ばたかせている。

バレム「一瞬でけりを付けると約束しよう。」

「今のキサマにそんな余力はない。消える運命だナ。」

バレム「コア・エクスプロージョン」

そう、バレムは呟く。
先程と同じで違う、最強の技を。

爆風でCHAOSは元の水に戻り、やがて蒸発する。

バレムは片腕を上に挙げ、その場より去っていく。

バレム「・・俺の役目は・・・オワッタ・・・」

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第165号
ページ番号
71 / 98
この作品について
タイトル
真・月と太陽の物語
作者
ろっど(ロッド,DoorAurar)
初回掲載
週刊チャオ第147号
最終掲載
週刊チャオ第177号
連載期間
約6ヵ月30日