~太陽編~第三十話 フェイクフェニックス
太陽での守り神、不死鳥をなんとか倒したサン。
だが、秘宝の太陽のジュエルをクルトが手にした瞬間、何者かに乗っ取られてしまう。
圧倒的な力で、ピンチに陥るサンだが、白いチャオがそれを救う。
エンペラーではないが、どこか見覚えのあるチャオだ。
クルト「なぜ分かった?」
「普通に口調で分かるものさ。俺はもう何年も生きているからな。」
クルト「こざかしい!」
先程とは違う技で、覇導を放つ。
だが、剣で斬られてしまう。
「パワーはBというところだが、スピードがない。バランスが取れてないんだよ。」
クルト「な・・・・」
「手本を見せてやる」
剣で炎の波動がとどいてくる軌道を、そのチャオはもう一度切る。
太陽の炎はそこから吹き飛ばされて、クルトのほうへと移る。
クルト「何をした?」
「知っているか?太陽の上ではいつも爆発が起こっているのと同じなんだ。」
クルト「それくらいは知っている・・・・」
「つまり・・・その上で爆発を重ねたら・・・どうなる?」
なにか気づいたように、クルトは目を開く。
すばやく剣をたてに構えると、すぐさま炎を宿らせる。
「さっき、このサンから最高の炎をいただいた。おそらくこいつは、お前の技を吸収し続けていたんだ。」
クルト「何をする気だ?」
「このギャラクシーは、ダイヤモンドを調合してある。しかも凄い剣士によってな。ダイヤモンドの固さは天下一品だが・・」
クルト「砕け易いからな。それがどうした?」
地面に突き刺さっているギャラクシーを、白いチャオが抜くと、刃が虹色に光り輝き、周囲の炎を吸い尽くす。
だが、太陽は永遠の炎なので、吸い尽くしきれない。
刃は力を吸収しすぎて、震えだす。
クルト「お前・・・なぜそいつの技を?」
「俺はいろいろな・・・と、貴様に言ってもわかるまい。本当の永遠というものを見せてやるぜ偽者。」
クルト「く・・・」
白いチャオは片手にギャラクシー、片手にギアのついた剣を持って、身体の前にクロスさせる。
ギャラクシーの影響で、もう一つの剣もに地色に輝き始める。
「いくぞ・・・覇導壕剣!」
虹色に輝く炎が、爆発しながら太陽の爆発と一致する。
クルトの身体から太陽のジュエルが離れ、白いチャオの手に来る。
「所詮、偽者では俺には敵わんな。」
白いチャオはギャラクシーと、自分の剣を持って、サンとクルトをかつぎ、地上、コーラシアの頂上へと戻っていく。
続く