~月編~第三十一話 ベリアの最期、そして宿命の決闘
ベリアとの戦いの中、ムーンは五姿進化の全てをつかってしまい、相手に戦略が見切られてしまう。
ベリア「とどめをさそう!アルティメット・ボルテザーク!」
大きく強大な稲妻が、ムーンを標中する。だが、ムーンは動かなかった。
剣を構えて、笑っている。
ベリア「くはははは!私の勝ちだなムーン!」
ムーン「負けるのはどっちかな・・・・?」
いつの間にか、ムーンは元の姿に戻っていた。
ジャンプして上からボルテストリーム、いわゆる逆流させ、跳ね返す。
ベリア「むだだ!私も使えるのだよ!アルティメットボルテストリーム!」
竜巻をさらに逆流させ、ムーンのところに向かっていく。
だが、その稲妻には威力が無かった。
もっていたはずの雷神晶がなかったからだ。
ベリア「な、雷神晶がない・・・・!まさかあ!」
ムーン「遅い。僕の先程の攻撃、こいつを取る為のもの。そして・・・・雷神のミッドナイト!」
ムーンは高く飛び、剣を縦にして斬りながら力を使う。
剣は稲妻に帯びており、刃は稲妻ビカりしている。
ベリア「押し返せばよかろう!アルティメット・ボルテ・・・・・
ムーン「アルティメット・ボルテニックス!」
不死鳥の電(いなづま)が、相手の稲妻を巻き込み、はじき、そして返す。
ベリアは直撃してしまい、雷神晶の力と共に喰らってしまった。
ムーン「僕にかかってくるのは・・・・・・・百億年早いといったろう?」
しかし、安心もつかの間。空は暗闇に覆われ、気配に邪気が増した。
そこでファインたちが駆けつけてくる。
ファイン「やつが復活したのか!?」
ムーン「おそらくはそうだろう。」
デュアル「ち・・この空は・・・・」
何の変化も起きなかったが、空は闇に覆われたままだ。
そこで、ゼインが口を開く。
ゼイン「ここから、別行動にしないか?」
ファイン「それなら見つけやすいか。成程。」
ムーン「僕は月の国を探そう。」
デュアル「では、俺とファインで闇の国へ行く。」
スノウ「私とゼインで自然の国へいってくる。」
スノウの言葉を最後に、皆バラバラの方向へ別れていった。
よって、ここから物語を進展させるのはムーンのみとなる。
ムーン「さて・・・とりあえず闇の気配が強い、ここ「沈黙の森」へ来てみたけど・・・・本当に普通の森か?」
辺りは木々がたくさん・・・・・・枯れていた。葉は生えているのに、萎れており、木もやせ細っている。
おそらくは邪気の持ち主がこの辺りに隠れている可能性が高いと思ったムーンは急ぎ足で探求する。
何分か歩いたと思うと、一人のヒーローオヨギで、後ろ髪が一つのチャオを見かけた。
そのとき、木陰からチャオが飛び出してきた。
一瞬のうちに黒い闇に包まれたそのチャオはヒーローオヨギの・・・トパーズのチャオに襲い掛かっていくが、そのチャオはどうすることもできなかった。
ムーン「危ない―」
?????「な・・・・ムーン!」
思いっきり刀を振り回し、トパーズのチャオを守った。
「ど、どうもありがとう・・・・」
ムーン「これを使って速く・・・逃げて!」
自分からスケボーを無理やり手渡すと、トパーズのチャオは何処かへ行ってしまう。
?????「これから何が起ころうとはしらずに・・大事な移動方法のボードをいいのか?」
ムーン「僕はアレがなくても平気だ!お前・・・やっぱり・・・・」
?????「そうだ・・・くくく・・お前の「記憶」が戻ったおかげでなぁ・・・俺はこの「身体」と「魂」を取り戻したぜえ!」
闇に包まれ、姿が見えなかったチャオが、どんどんその身を露としていく。
真っ黒・・・でもなく、真っ白でもなく、その中間・・・・灰色のチャオだった。
ムーン「―デスベルグ!!」
デスベルグ「くくく・・・貴様は既に俺の意のままに・・・・」
パチン!と、指を鳴らすと(有り得ないが)ムーンは地下に落ちていく。
ムーン「デスベルグーーーーー!!!」
デスベルグ「これから貴様は死と恐怖の迷宮・・・・・・ミラーラビリンスをさ迷い続けることになろう」
その場には大きな笑い声だけが残っていた。
そのころファインたちは・・・・・・
ファイン「私は思うのだが・・・」
デュアル「なんだ?」
ファイン「貴様・・・一体何者だ?」
怪しげな目つきでデュアルを見つめる。
自然と、デュアルは鎧を手にし、戦闘体制に入りかかっていた。
デュアル「ほぅ。八賢者であるこの俺が変装していると。それはお前ではないのか?」
ファイン「どうやら、ここで決着をつけねばならんらしいな。あのときの・・・戸切れを埋める為。」
デュアル「そうだ・・・・ここでどちらが二番手か・・・決めようじゃないか。」
「誇りの勝負だ!」
互いに向き合い、いっせいに飛び掛っていく。
??「ほー。あいつら、まだやってるのか?」
??????「私はとめたほうがいいと思うが?」
????「へ!やらせといたほうが身のためだ!」
続く