~月編~第三十二話 遂に決戦!ムーンのいない闘い

ムーンは闇の現況、デスベルグというチャオにより迷宮へ落ちてしまい、行方不明に。
そのころ、デュアルとファインは過去の決着とやらをつけるため、戦っている。

デュアル「覇!」

ファイン「どんなものか・・・見せてもらおう!」

お互いに武器は使わず、素手で勝負している。
デュアルはカブトと鎧を身に着けているので、動きはファインと比べて遅いが、ダメージはファインのほうにしょわせている。

デュアル「そろそろいかしてもらうぞ!」

ファイン「それはこちらも同じだ!」

両者とも同時に、武器を取り出し、飛び掛っていく。
デュアルは月の剣で、ブレイジングと互角に渡り合い、ファインのバリアブルソードを、太陽の盾で受け止めている。

デュアル「―アルティメット・バリオシアン!」

ファイン「アルティメット・ボルテクス」

盾から出る太陽光線と、稲妻の竜巻がぶつかり、天へと駆け上っていく。
だが、金属音はやまない。

戦闘開始から既に何時間も経過しており、限界に近づいてきているはずだ。

??「そろそろとめようか?」

??????「そうするほかないだろう。」

デュアル「アルティメット―」

ファイン「アルティメット―」

????「・・・・・ヴィクトリアス!」

赤く、輝いたガーネットのチャオが、一本の剣から出す炎で、デュアルとファインを吹き飛ばした。
いかに不意打ちとはいえ、ただならぬ力だ。

ファイン「誰だ?」

??????「なにをしてる?私等はやつ、デスベルグを倒すほうが先決。ここで道草を食うな」

デュアル「あ、貴方は・・・・・まさか・・・・」

ファインとデュアルは剣を鞘に収め、武具をしまう。
深く敬礼し、立ち上がる。

??「君たちも気づいていると思います。僕にもこの計り知れない力、分かりますので。」

????「どうでもいいけどよー。さっさとやっちまおうぜ。アンナやつら。俺たち「冥界神」の力を合わせりゃ・・・」

??????「それでは駄目だ。ベルゼル。私らの力では倒せん。ムーンと、サンの力や、八賢者の力は不可欠だ。」

どうやら、赤いガーネットのチャオはベルゼル・・・・そう。あのベルゼルだ。
彼もデスベルグに関わっているらしく、そのせいでちからが封印されていたらしい。

デュアル「しかし、アルフォース様、ムーンも一人で・・・・」

アルフォース「一人になったか。危険だな。だが、もはや遅い。」

ベルゼル「と・に・か・くだ!あいつらが見つかるまでは、俺らで何とかしようぜ?なあミラ!」

ミラ「その通りです。僕のとも、八賢者ゼラの居場所は分かりますが、他の賢者の居場所は不明ですので。」

この三人は、「冥王神」・・・つまり、あのアルフォースとベルゼルに、かつてのアルフォースの仲間、ミラである。

五人は立ち往生しているが、動かない。いや、正確には動けない。

ファイン「しかし・・・もう来ていると思われる。」

ミラ「そのようで。」

アルフォース「さて、戦闘開始といこうか?デスベルグ!」

散乱し、小さな粒となって見えなくなっていた闇が、一つに集まっていく。
それは・・・さきほどのデスベルグの姿になる。

デスベルグ「その前に、こいつらはオマエラの知り合いだよなぁ?」

そこには、無残にも倒れている、二十勇者たちの姿があった。
ゼインとスノウも居る。

ベルゼル「もうちからがすべてかいふくした・・!?」

アルフォース「ち・・厄介になってきたな・・・」

ミラ「至急・・・・八賢者全員集合させます。」

デスベルグは苦笑すると、闇でミラたちを殴り飛ばす。
そして、一つに捕らえる。

デスベルグ「もう終わりか?つまらん。」

ミラ「残念だったな・・・もうすぐ八賢者たちが来る。そうすればお前も・・・」

デスベルグ「間違いがあるぜ。七賢者だ。」

即答で、答える。
アルフォースたちの表情が冷たくなる。

ファイン「な・・・・」

デスベルグ「ムーンはもはや生きて帰ってこれまい。くくく。」

デュアル「ふざけるなあぁぁぁぁぁぁ!!!」

太陽光線で闇を浄化し、月の剣でデスベルグを斬る。
が、闇で腕が押さえつけられていた。

デスベルグはいつの間にか背後に移動していた。

デスベルグ「遅いな・・・遅い。・・これで六賢者となる・・・はあ―

『『ジャキィィィィィィィン』』

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第163号
ページ番号
62 / 98
この作品について
タイトル
真・月と太陽の物語
作者
ろっど(ロッド,DoorAurar)
初回掲載
週刊チャオ第147号
最終掲載
週刊チャオ第177号
連載期間
約6ヵ月30日