~太陽編~第二十一話 VS氷の神(?)

サンは前回を見れば分かるが、その頭脳と(?)力量を駆使して、氷山「クレノス」の、山頂まで登った。

だが、山頂は吹雪で、身も凍るほどの寒さだ。
見つかったのは意味不明なことが書かれている石碑だけだった。

そして、サン達は下山途中、氷の神、最後の試練に突入した。

短気なサンはその勝負を、真っ向から受けた。

サン「氷の神!かかってこいやぁ!!」

「言われずとも・・・・コオリフブキ!」

大量の氷が、ツブテとなって山を荒らす。
しかし、サンは攻撃には当たらなかった。

「む・・・どこへ?」

サン「こっちだあ!」

飛んでいる怪物の真下から飛び出てくるサン。
攻撃準備途中に、地面に潜って、移動していたらしい。

炎の宿った一撃で怪物を怯ませると、そのまま雪に埋もれてしまう。

「あっけない」

サン「この雪厄介だな。」

地面から急いで出てきた所為か、雪が体中に積もっている。

「まだ来るか。」

サン「俺が負けるかよ!先ずは・・・この邪魔な雪を溶かす!」

地面を移動している間に雪に油を注ぎこんでおり、一噴きの炎で辺りは大炎上した。
サンには似合わない頭脳プレーだ。

「な・・・・身体が・・・・」

サン「全部・・・・水になっちまえーーー!!」

だが、水になる間も無く、蒸発して消えてしまった。
太陽が周囲を照りつけ、雪の一粒さえ見当たらない。

一番驚いたのは、山全体が溶け、森になっていることだ。

サン「あれ?あの野郎はどこだ?」

さっき歩いたところは川だったらしく、水の流れていた形跡がある。

・・・・川さえも無くなっていた為、道はほぼ楽に歩けた。

「森が・・・・逝き帰った・・・・」

突然現れたのは白く光った不思議なチャオ。
パール・・・・と呼んだほうがいいかもしれない。

サン「おめえは・・・・誰だ?」

「?・・・し、しまったぁぁぁぁぁぁあ!」

そのチャオはいきなり大声で叫んだ。
サンは動揺して倒れてしまった。

「ぼ、僕は又・・・・暴走を・・・・」

サン「暴走?ひょっとしてお前、あの怪物かぁ?」

「怪物じゃないんです。僕は湖の主、リュキ。代々受け継がれている秘宝を守る為、湖全体を凍らせる事に成功したんですが・・」

サン「その力を抑えきれなくなった訳かよ?」

そのチャオ、いや、リュキは、皆さんも前に見たことがあるはず。
コーラシア近辺の森で、湖に住んでいたチャオだ。

リュキは、湖の秘宝の力で秘宝を守ったが、制御しきれなくなり、森まで凍らせてしまったわけだ。

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第159号
ページ番号
41 / 98
この作品について
タイトル
真・月と太陽の物語
作者
ろっど(ロッド,DoorAurar)
初回掲載
週刊チャオ第147号
最終掲載
週刊チャオ第177号
連載期間
約6ヵ月30日