~太陽編~第十七話 三つの試練
サンは過去(?)の光の城に到着したが、そこで八賢者のエンペラーと出会う。
サンはエンペラーの圧倒的な力に敗北してしまうが、エンペラーはサンの力を認め、旅に同行することになった。
しかし、未だにサンは昏睡状態である。
ラニア「こいつ・・・何時まで寝てるつもりだ?」
ジルフ「後、1分32秒295で起きるだろう。」
と、そんなに時間はかからなかった。
倒れてからゆうに1時間は寝ている為、そろそろ起きるころだろうということだった。
ジルフの声をきっかけに、サンは目をうっすらと開ける。
サン「あ、あいつは?」
ラニア「そこ」
壁に寄りかかっている白いチャオを指差す。
サンと目が合うと、そのチャオ、エンペラーは微笑む。
エンペラー「御久し振りです。サン。」
サン「?前にどっかであったか?」
ジルフ「分からないのも無理はないな。三年前ほど・・・だったか・・」
サンとは対照的な性格のジルフも、サンと目をあわしながら話す。
ジルフが言い終わると、ラニアが話し始める。
ラニア「八賢者、皇帝王「エンペラー」様だ。」
サン「エ、エンペラー?生きてたのか!」
急に立ち上がり、剣を取ると、構えようとする。
だが、サンは腰が抜け、座り込んでしまう。
エンペラー「無理もないですよ。あれ程の戦いの後ではねぇ。しかし、僕は「アノ」頃の僕ではありませんよ。」
ラニア「闇の現況。かつてムーンたちと俺等、八賢者と二十勇者で封印したやつと会ってから変わったんだ。」
ジルフ「元々は八賢者の一員だったエンペラーも、闇を植え付けられたってわけさ。」
サンには難しすぎてよく分からなかったが、エンペラーが昔とは違う。ということは半信半疑で理解できた。
サン「よーするに、エンペラーは何しに来たのかが知りてぇんだよ。」
エンペラー「僕はかつてセレナを倒し、霊界へとおくりました。ですが僕がサンとムーンにやられ、倒れたことにより、セレナは生き返りましたが、過去と現在が入れ替わってしまった為に・・・」
ジルフ「過去に来て過去の自分を消し去ったわけだ。」
しかし、サンには成程、という考えができなかった。
とりあえず、まぁいい。と、解釈した。
サン「で?俺は何をすりゃいいんだ?」
エンペラー「これから僕は貴方を修行させます。」
ラニア「俺等は龍の珠を集めに行く。」
サン「じゃあ、修行が終わったら何処へ行けばいいんだ?」
少し考え込んだ後に、サンが言う。
今度は、ジルフが答える。
ジルフ「コーラシアが一番いいな。」
エンペラー「ではそこで落ち合いましょう。」
ラニア「分かった。」
こうして、それぞれに分かれていくサン達。
サンは、今いるここ、光の城からどんどん北へ進んだ、「氷山」へ向かうこととなる。
続く