~月編~第二十話 稲妻の如し究極技
ファインから漆黒月剣ミッドナイトを受け取った後、記憶が少し戻ったムーン。
ファイン「そう。私はグロウ・・・・ではなく、ファイン。グロウ・ザ・ガーロウズは・・・私の異名。」
ムーン「そして僕の好敵手、ファイン。同じ八賢者の、二番手。」
ファイン「さて、本気でいかせて貰う。」
ムーンは元の姿に戻り、お互いに分かり合った後、刀を組み合う。
ムーン「第二の究極技、アルティメット・ボルテクス!」
ファイン「第三の究極技、アルティメット・ボルテクス!」
雷の竜巻は、ぶつかり合い、相殺する。
ムーン「第三の究極技、アルティメット・ボルテザーク!」
雷の剣が、今までよりも強く、強大に、向かってゆく。
ファイン「第五の究極技、アルティメット・バイオレット!」
ムーン「な!?」
雷の剣は稲妻のごとく返され、ゆっくりとムーンに近づいてくる。
ファイン「ジ・エンドだ!」
ムーン「こういうのを待ってた!アルティメット・ボルテストリーム!」
そう、対ラント戦のときと同様に、強風が雷の竜巻を数々生み出し、ファインの目の前で一つにまとまる。
ファイン「ストリームか。第四だな。だが、私には通用しない。第六の究極技、アルティメット・オールナイト!」
剣の衝撃波が、渦を巻き込み、切裂く波となって返される。
ムーン「これが・・・・最後の技だ!第四の究極技、アルティメット・ボルテストリーム!」
切裂波(せつれつは)は、とてつもない竜巻に飲み込まれ、稲妻により返され、大きな一つの竜巻になる。
ファイン「・・・・・・・・・・」
数分後、竜巻は消え、そこにはファインの姿は無かった。
ムーン「カオスコントロールか。」
ファイン「ほう。よく分かっているな。」
後ろを振り向いたムーンは、剣を再び構える。
ムーン「さて、このまま続けるか?」
ファイン「勿論だ。」
ムーン「アルティメット・ボルテザーク!」
ファイン「アルティメット・バイオレット!」
二つの稲妻は相殺し、その衝撃波で二人とも倒れてしまう。
「この勝負は、どちらが勝ったんでしょうか?」
そして、会場全体に大歓声が沸き起こる。二人とも場外に落ちていたので、引き分けとなったのだ。
「では、決勝戦、優勝者は二人、ムーン選手とファイン選手です!」
ムーン「どうするの?グロウ?」
大会会場の目の前でファイン・・・・グロウと向かい合うムーン。
ファイン「無論、お前についていく。記憶が戻りかかっているからな。」
ムーン「よし!分かった。」
クレス「では僕は、又武者修行の旅に出る。」
そういい残し、クレスはこの場を去る。
ムーン「じゃあ、次はどこへ?」
ファイン「先程、連絡が入った。大会上位入賞者は、国の中心のレフトンへ向かって、全国決定戦をするそうだ。」
「お~い!」
会場の中から声がしたので、そこを見てみると、ゼインと、スノウ・・・がいた。
ムーン「ゼイン!」
ゼイン「探したぜ。」
スノウ「うっそぉ!?ムーンちゃんいきてたんだ。」
ゼインとスノウは、だいぶ疲れている様子で、息を切らしていた。
ムーン「でも、君たちが何でここへ?」
ゼイン「俺も二十勇者の一人だからな。」
スノウ「私も。」
一瞬、その場に沈黙が流れた。ムーンは少しは記憶を戻しても、完全には戻ってないので、少々驚いていた。
ファイン「私は構わないぞ。神獣ゼイン=ロイヤル=ナイトに、白雪のスノウ=バゼントと一緒でもな。」
ムーン「じゃあ、皆でレフトンへ向かおう。」
スノウ「ちなみに、レフトンへは歩きで三日かかるよ。」
ファインは「私は大丈夫だ」というが、ゼインとスノウは困っていた。
ムーン「僕がスケボーにのせてくからへいきだよ。さぁいこう。」
ゼイン「かっけぇスケボーだな。」
スノウ「スケボーというより、スノボーよね。」
そして、新たな仲間が増えた後、中心街、レフトンへと向かう。
だが、このとき、空高くである災害が起こっているとはだれもしらずに・・・
・ ・・チャルリン星滅亡まで・・・・後、五日。
続く