~太陽編~第十三話 死の洞窟

サンたちは光の王、セレナを救い、龍の珠の在り処を教えられ、北の洞窟へと向かっている。

サン「ん~と、ここから北東だな。」

ジルフ「ちょっと待て」

鋭くサンの意見に反対するジルフ。
ラニアは黙っている。

サン「なんだよ?」

ジルフ「北東じゃなくて、北西だろう?」

サン「あ?左上って北東じゃないの?」

最近よくいるやつである。西と東を間違える。
そこで、ジルフの意見を参考にして、今度は洞窟へ向かっていった。

ラニア「(この気配・・・不吉だな。もしやとは思うが・・・)」

ジルフ「ここだな。」

そこは洞窟・・・・なのだが、様子が、雰囲気的におかしい。
少し疑いつつも、サンたちは入っていく。

サン「おじゃましまーす!」

ジルフ「サン、それは違うぞ。」

よくいるやつである。サンは常識知らずなので、別に受けを狙ってやっているのではないが・・・

だいぶ歩いていくと、サンたちの様子に異変が起こった。

ラニア「(く・・・やはりな。死の洞窟か。)」

サン「体が薄れかかっていく・・・・?」

ジルフ「ちィ・・・ここは・・・・」

サンたちの身体は薄れていき、ほぼ消えかかっている。
唯一消えかかっていないのは、ラニアの帽子・・・だけである。

サン「まさかこのまま透明人間に?」

ジルフ「違う。」

ラニア「ここは死の洞窟。入った者は、二度と出られることは無い・・・らしい。俺もよくは知らないがな・・・」

そういいながら、ラニアは消えかかっている手で、トランプのAを、地面に突き刺す。

一番最初に消えたのは、ジルフであった。

サン「ジルフ!!どこいったんだ?カオスコントロールか!」

ラニア「ボケるな。次はお前だぞ?」

サンの体も消えてしまい、残ったのはラニアだけだ。
追い詰められてる・・・にもかかわらず、少し笑っている。

ラニア「フン。少々楽しみだな。・・・・死の異世界、どこまで俺をたのしませてくれる?」

遂にラニアも消えてしまい、そこに残ったのはトランプと帽子だけだった。



~光の国 宮殿~

「セレナ王、あの者達を例の場所へ連れて行ってよかったので?」

セレナ「今はあの子らに・・賭けるしかないでしょう。過去の幻影を、消してくれることを祈って。」

セレナはそういってはいるが、心配そうな顔つきをしている。
そのとき、窓ガラスが突然割れ、チャオが一人、はいってくる。

「来ましたよセレナ。元気でしたか?」

セレナ「貴方もお元気なご様子で。突然ですが、頼みごとがあります。」

「任せといてくださいな。この僕がお助けいたします。」

そのチャオは真っ白・・・・で、額に紋章見たいのがある。
容姿はニュートラルノーマルチャオと、オニチャオの間くらいだ。

セレナ「頼みましたよ。ではよろしくお願いします。」

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第153号
ページ番号
27 / 98
この作品について
タイトル
真・月と太陽の物語
作者
ろっど(ロッド,DoorAurar)
初回掲載
週刊チャオ第147号
最終掲載
週刊チャオ第177号
連載期間
約6ヵ月30日