~太陽編~第十話 光の国の王

サンたちは住民から情報を後も聞きだすが、一向にいい情報が入らず、宿で休憩を取っていた。

ラニア「どうする?」

サン「どうするったって、言うこと無しだな。」

ジルフ「一度、王にでもあたってみるか?」

サンは首をかしげ、何がなんだか分からない状態だ。ラニアはすごく微妙な顔をしている。

ラニア「光の・・・王と会うのかよ。」

ジルフ「じゃなければ、どうしようもないだろ?」

サン「どのくらいかかるんだ?行くまで。」

サンは話しかけるが、答えは一目瞭然だった。窓の外をジルフが指差すと、山の上に、見事な宮殿が建っていた。

ジルフ「すぐそこにあるだろう?」

サン「じゃ行こう。」

ラニア「そうだな。さて、行くか。」

軽い足取りで宿を出ると、山へ向かって歩き出す。その山は一本道になっており、宮殿はすぐ近くだった。

サン「綺麗な宮殿だなぁ。」

ジルフ「待て。光の宮殿と言う位だから、罠の一つや二つ、あってもおかしくない。」

ラニア「油断は禁物、ってわけだな。」

その用心にもかかわらず、あっけなく宮殿の内部へと入れた。

サン「何か強盗みたいだな。」

ラニア「五階にいるそうだ。王様は。」

螺旋階段をぐるぐると上っていくと、一番大きな部屋へとたどり着く。

ジルフ「ここが・・・王の部屋か。」

すると、突然ガラスの割れる音がした。サンは何の音だか分からず呆然としていたが、ラニアとジルフに続いて、中へ入る。

????「王の魂、貰い受けた。」

サン「おめぇ、誰だ?」

ジルフ「あそこに倒れてるのは・・王か。魂の無い抜け殻のような感じだな。」

????「それはそうだ。俺が今手に持ってるのは・・こいつの魂だからな。」

その手には光球体があり、白い色というよりか、黄色といったほうが正しい。

ラニア「なぜ王を襲う?」

????「狙いは・・・俺を倒してから聞きな。」

サン「倒したら聞けねえだろ。」

サンのまともな意見に、沈黙が余儀なくされた。謎の、緑のオニチャオは、表紙を抜かれ、汗をかく。

ウィース「お、俺の名前はウィース。我が組織「28」の福幹部。」

ジルフ「ここはサンが行け。」

サン「待ってましたぁ!」

サンはやる気満々で、ウィースの前に立つ。ジルフとラニアは、部屋から出る。

ウィース「太陽の子か。貴様ならば、なんでもないから楽勝だ。」

サン「なんでもない?って、どういうことだよ?」

ウィース「なんだ。知らないのか。二十勇者でもなんでもないんだよ。お前は。」

全く何を言ってるのか分からないといった表情で、ギャラクシーを構える。

サン「どうでもいいけどよぉ。そろそろ始めんぜ!」

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第151号
ページ番号
20 / 98
この作品について
タイトル
真・月と太陽の物語
作者
ろっど(ロッド,DoorAurar)
初回掲載
週刊チャオ第147号
最終掲載
週刊チャオ第177号
連載期間
約6ヵ月30日