~月編~第十一話 Aブロック

いよいよ今日は大会開始。ムーン達は控え室にいるが、もう試合が始まろうとしている。

「それではAブロック第一回戦、シェルズ対トールド!試合開始します!」

ゴングがカーンとなると、いっせいに飛び掛る。

???「両者とも・・・・・・・格闘タイプですの・・・・」

ムーン「ちょっとシェルズ、弱いね。」

シェルズ「フッフフ・・・そこだ!」

トールドの懐にもぐりこむが、あっけなくカウンターを食らわされてしまう。

トールド「俺の間合いに入ると、大ダメージだ。」

トールドはシェルズを場外へ投げ飛ばして、あっけなく勝利を勝ち取る。

「第一回戦、トールド選手勝利!」

ムーン「意外とあっけなかったね。」

クレス「でも、これからもっと強敵が出てくるんじゃ・・・」

そんな話を背景に、試合はどんどん進む。

「第二回戦、ソシュル対タズマ!試合開始です!」

ソシュル「・・・・・・・かかってくるがいい。」

タズマ「遠慮なくいくぜ。」

タズマの手はぼやけ、何かを握るような感じで力を溜める。

ムーン「おそらく、タズマは、「タズマ=スット」。スット家代々の奥義が使えるはずだ。」

クレス「なんでわかるの?」

ムーン「僕でも分からない。だけど・・・予想は・・・的中する。」

まさにその通りだった。手を一気に緩めると、力がはじけ、破壊する。

タズマ「奥義・・・・・気欧破!」

ソシュル「・・・・・・・・・フン・・・・」

ムーン「だけど、ソシュルのほうもそう簡単にはやられないはず。なにせ・・・暗器をもってる。」

その気を、蹴りで飛ばした。すると、タズマに命中する。

タズマ「なぜ返せる・・・?」

ソシュル「いくぞ!」

観客大勢には、ただ殴ったように見えたが、ムーンは分かっていた。ハンマーのような鋼鉄が、タズマを吹き飛ばすのを。

ムーン「終わったな。」

「第二回戦、ソシュル選手勝利!第三回戦、デルタ対グラック!試合開始です!」

再びゴングが鳴り響き、レーザー砲のような光が一気にグラックを弾き飛ばす。

会場は唖然としていた。

デルタ「・・・・・・・どうした?俺の勝ちだろう。」

「第三回戦・・・・デルタ選手勝利です・・・・」

ムーン「肩に龍を宿らせてる。それで、アレほど力が出るんだ。」

「第四回戦、ディノ対スノウ!試合開始です!」

今回は、ゴングは響かなかった。なにせ、さっきの衝撃で、消し飛んでしまっていたからだ。

ディノ「俺のスピードと、鋭いつめについてこられるか?」

スノウ「アラ、私、速さには自信がありますのよ。」

ディノ「ほざけ!」

両手に爪をはめて、スノウを切裂くが、軽く避けられてしまう。しかも、あっという間に背後へ回り、蹴り飛ばす。

スノウ「口ほどにも無いですのね。つまらないですわ。」

ディノ「くそう・・・・・クロウ・・・・

ディノが構えているころにはもう遅かった。スノウは瞬間的に背後へ移動し、地面に叩きつける。

スノウ「もう終わってしまいましたわ。」

「第四回戦、スノウ選手勝利!」

ムーン「恐ろしい女だな。」

クレス「どうして?」

ムーン「敵の動きを見切ってる。しかも、速さ、力、どれをとっても欠けてない。」

「では、Bブロックの試合を始めます!」

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第152号
ページ番号
21 / 98
この作品について
タイトル
真・月と太陽の物語
作者
ろっど(ロッド,DoorAurar)
初回掲載
週刊チャオ第147号
最終掲載
週刊チャオ第177号
連載期間
約6ヵ月30日