~太陽編~第四話 再び罠

二十勇者の末裔、ジルフを仲間としたサン。そして、一つ目の龍の玉を見つけたが、またしても敵が。

サン「ここはお前に任せた。いけジルフ!」

ジルフ「って、てめえ!なに上から物見てんだこのやろ!」

ナンサ「俺の名はナンサ。龍の珠で、貴様らの力をもらう。」

しかし、言い争っている二人の前で、何を言っても無駄だった。

サン「ん?そうだ。忘れてた。」

ナンサ「貴様等二人など、目ではない!」

ジルフ「そうかならば、遠慮なく二人がかりでいくぜぇ!」

サンとジルフは、四方八方から挟み撃ちにして、結界をぼろぼろにする。

ナンサ「結界が破れた!?」

サン「おめぇごときの結果なんざ、楽勝さ!」

ジルフ「龍の珠を置いて早々に立ち去れ!」

しかし、ジルフが言う前にはもう、ナンサは龍の珠を置いて帰ってしまった。

サン「ったく。邪魔な奴だぜ。」

ジルフ「これで一つ目か・・・・・しかし綺麗な色だな。」

なんと表現してよいのか分からないほど綺麗な色で、角度によって色が違う。

サン「よっし!バスボートを手に入れに行くぜ。」

ジルフ「(いい加減にしろ!)・・・ああ・・・」

少し苦い顔で言うジルフ。サンは陽気に進んでいく。

サン「ところでよぉ。光の国って、どんなところだぃ?」

ジルフ「光の国は、王、『セレナ』が治めている国だ。ま、その名の通り平和ボケな国さ。」

サン「そこに龍の珠があるのか~。少し信じらんねぇなぁ。ま、あそこみてぇな軍事組織ってのはねえだろ。」

ジルフ「それがなぁ、あるんだよ。」

嫌な顔をするジルフだが、サンは相変わらず笑顔だ。

サン「どうしてあるんだよ?」

ジルフ「軍事組織や一部の組織、それと、C・P(チャオ・ポリス、警察)とかそんなもんはな、それぞれ個人的にやってるもんだから、国は関係ないんだよなぁ。」

サン「倒せばいいだけの話だろ。」

ジルフ「その組織が、CPと手を組んでなければな。」

なんやかんやで話しているうちに、とても巨大な建物に着いた。横幅が三十メートルはあり、縦はチャオ十匹分。

サン「ここがバスボートを借りるところか?」

ジルフ「ああ。だけど、借用人が・・・・・ちょっとな。」

サン「借用人がどーかしたのか?」

すると突然、何かが爆発したような、大きな音が聞こえる。それに反応して、サンらは中へ入っていく。

ジルフ「なにかあったのか!?」

「建物の一部が爆発したらしい。」

CPのチャオが、現場を取り囲みながら言う。サンはその後に問う。

サン「誰か犠牲になったんか!?」

「それがな、借用人のバンさまがお亡くなりになられた。」

ジルフ「しまった。やられた!」

ジルフは悔しそうに地面を叩く。サンはわけが分からずボーっとしている。

サン「とりあえず、俺たちが犯人を見つけりゃ、バスボートの一つ、くれんじゃねえか?」

ジルフ「だが、どうやって見つけ出す?仮にもCPかなんかが味方につけてくれんならまだしも・・・

???「僕が引き受けましょう。」

口論している二人の背後から、帽子とコートを身に着けたチャオが現れた。

サン「おめぇが引き受けるたって、なんなんだ?」

???「心配要りませんよ。何せ僕は世紀の名探偵・・・ラニアですからね!」

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第148号
ページ番号
8 / 98
この作品について
タイトル
真・月と太陽の物語
作者
ろっど(ロッド,DoorAurar)
初回掲載
週刊チャオ第147号
最終掲載
週刊チャオ第177号
連載期間
約6ヵ月30日