~太陽編~第一話 サンの使命と王の命令

チャルリン星―太陽の国―海上公園―ここで、二匹のチャオが、戦いの最中だ。

??「うるせえ!俺が勝ったら、てめえのその剣、返してもらうぜ!」

???「面白い。僕はこの剣を何百万もかけて買ったんだ。僕が勝つに決まってるさ。」

一匹のチャオは一つの剣を持っていて、水色のニュートラルノーマル。もう一匹は、ガーネットのオニチャオ・・・サンだ。

サン「いくぜ!バーニング・トルネード!」

???「竜巻切り!」

サンの炎の竜巻に対し、何の変哲も無い斬り方で竜巻を切裂こうとするが、逆に吹き飛ばされる。

サン「返してもらうぜ!俺のギャラクシー!」

???「僕の剣が・・・・・」

サン「じゃあな~!」

その水色のチャオは、地面にはいつくばったまま、遠ざかっていくサンを見つめている。

サン「へへ・・・ピッカピカだぜ!俺のギャラクシー♪」

今サンがいるここ、海上公園は、湖の上に木の柱を立て、そこに板をのせた公園だ。なので、はしゃぎすぎると・・・

大きな音を立てて、サンは湖の中へ落ちてしまった。

サン「(息が・・・・できねえ・・・・)」

決死で泳ぐが、泳いでいるうちに気絶してしまう。


「無理をする奴だな。連れて行け。」
「は!王はどうします?」

「俺はこれからギャラクシーを拾ってくるさ。元々、俺が用いた剣だからな。」


サン「ん・・・・腹減った~~~~!!」

突然起きたところは何処かの宮殿。壁に絵が飾ってある。

「おら、食え。」

サン「ん?」

いきなり目の前に現れたのは、鎧とかぶとをした城の兵隊。チャオの実をサンに渡す。

それを物凄いスピードで食べ終わるサン。

「では、後で宮殿、王の間へ来い。王がお待ちかねだ。」

サン「王?って、誰?ま、いいか。王の間はっと。」

サンがいる寝室を出ると、城全体の地図があった。この城の名前は、ほこりでよく見えないが。

サン「こっちだな。」

どんどん地図どおりに進んでいくと、王の間と書かれているところにたどり着いた。

兵士「お前だな。王がお呼びだ。入れ。」

サン「さて!王様がどんな奴なのか、おがまして・・・・・・・も・・ら・・」

言葉の途中でサンは扉を蹴り飛ばし、思いっきり開けると、王の間の椅子には、見覚えのあるチャオが座っていた。

???「よう、サン。生きていたか。」

サン「ダ・・・・・・・・・・・ダ・・・・・・・・・・・」

前とは少し違う兜と、鎧を身に着けているが、その姿は紛れもないダートだった。

ダート王「どうした?」

サン「ダートじゃねええかあああ!!!!何でお前が王なんだ?」

ダート王「ここの城の名前は、ダート城だぞ?よく読めよ。」

だが、サンは城の名前なぞ、気にも留めていなかったので、知るよしも無い。

サン「そ、そういえば俺のギャラクシーは?」

ちょっと戸惑い気味で言うサン。

ダート王「おい、あれを。」

大臣「は!」

するとダートの近くにいた大臣のチャオが、王の椅子の後ろから、一振りの剣を取り出す。

大臣「どうぞ、王。」

ダート王「ほらよサン。陽剛剣、ギャラクシーだ。」

サン「ひゃっほ~♪俺の剣が戻ってきたぜ!」

空中で回転させながら、飛び跳ねるサン。

ダート王「サン。これから言うことをよく聞け。」

サン「なんだ?」

ダート王「エンペラーと戦ったとき、あいつが持っていた「竜の珠」。あれは確かにムーンが砕いたんだよな。」

そう。エンペラーが持っていた「竜の珠」。あれはムーンとサンで協力して砕いたのだ。

サン「そうだけど?」

ダート王「その破片を探して来い。誰かが持つだけでも、竜の珠は力を発揮する。」

サン「おう。任せろ!」

何日分かの食料を持って、サンはダート城から、北の地を目指す。

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第147号
ページ番号
3 / 98
この作品について
タイトル
真・月と太陽の物語
作者
ろっど(ロッド,DoorAurar)
初回掲載
週刊チャオ第147号
最終掲載
週刊チャオ第177号
連載期間
約6ヵ月30日