~月編~第四十話 TEAM LACE
リトルの最終技を受け止め、イレンは勝つ。
その後、優勝賞金とペンダントを受け取ったイレンは、リトルと出会う。
イレンはあるチャオを探しているらしく、リトルの知り合いに聞いて見る為、リトルと行動を共にする。
しかし、航海(というのか?)途中に、丁度陸が見えなくなった辺りで、渦潮が起こる。
イレン「これは・・・・?」
リトル「渦潮だな。まあこっちでは海の怒りって呼んでるけど。それほど恐ろしいものでもない。」
そう。渦潮には全く吸い込まれず、その上をスイスイと進めた。
イレンはどういうことか疑問に思う。
イレン「渦潮なのに深みがないですね。」
リトル「まあな。っと、そろそろあいつのところへつくはずなんだけど・・・」
渦潮をかいくぐり、前に陸地が見えてくる。
海岸(といっても木だが)沿いにいるチャオ、色はリトルと同様、いや、少し薄い青。
肩に砲台のようなものをかけている。
???「久しぶりです。」
リトル「おう。こいつはイレン。こう見えてもアクアタワーで僕を倒したんだ。」
イレンは少しムッとした。
馬鹿にされているような気がしたからだ。
しかしその気も、自己紹介でかき消される。
ロード「始めまして。ロード・オブ・オーシャンです。みんなからはアクアと呼ばれてます。」
イレン「よろしくお願いします。イレン・ド・テアハニィ・ジェルです。」
リトル「ところでアクア。実を言うとこの写真に写っている奴を探してるんだが・・・」
その写真を見たとき、ロードの表情は一変する。
初め、みたときのロードの表情は、どう見ても優しそうだった。
それなのに今は、驚いたような・・・少し怖い顔をしていた。
ロード「この写真に写っている・・・この方は確か一ヶ月前ごろ、・・こんな雰囲気の方と出会いました。」
リトル「雰囲気?」
ロード「はい。この方はシー・サウス。南海に向かっていきました。それが・・一瞬で移動してしまわれたもので・・・」
間違いない。そのチャオ
だ。と、イレンは確信した。
理由は分からないが、なんとなくそんな感じがする。といったような複雑な心境である。
イレン「早速向かいましょう。」
リトル「シー・サウスといやぁ・・・・最近チームレースが始まったばかりじゃないか。」
ロード「そうですね。私もいきましょう。」
イレンはチームレースとはなにか聞いてみたくなったが、それは後にして、スケートボードを会場に浮かばせる。
物凄いスピードで先に行くと、リトルたちは後からついていくのがやっとな様子だった。
シー・サウスに最初に着いたのは言うまでも無く、イレン。
一分ぐらいしてから、リトルらが来る。
ロード「早いですね。この星のものではないようです。」
リトル「そういえば何処から来たんだ?」
イレン「近くにあるチャルリン星から来ました。」
初めて聞く名前なので、ロードとリトルは驚いていた。
あのワープ事業は国家機密。
言ってはいけなかったのかとイレンは後悔した。
ロード「とりあえず、チームレースというのはですね。三人一組となり、障害物をクリアしながらレースをします。」
リトル「その後に上位二チームが会場でバトルするんだ。優勝商品はなんとカオスクリスタル!」
ロード「さあ、行きましょう。」
せっかちだな。と思いつつ、後についていくイレン。
そこにいけばあの人の手掛りが見つかるかもしれないと思うのが唯一の安心だった。
レースはすぐ始まるようで、参加するのもぎりぎりのようだった。
リトル「運が良かった。」
イレン「(大丈夫かな?)」
ロード「そろそろ始まりますね。位置につきましょう。」
電光板に、チームのメンバーが発表されていく。
全員で八チームあり、それぞれ協力して進むそうだ。
そして、電光板に「READY?」と表示されたと思うと、一気に「GO!」となった。
イレン「みんなはやいなあ。」
リトル「お前が遅いんだよ~。」
それもそのはず。他のチームはらくらくと障害物を越していく。
救いは、びりではないことだけだった・・・・
ロード「しかしあのチームは遅いですね。」
リトル「お。脱落者が出た。」
イレンは疑問に思った。
どんどん脱落していく。
一チーム、二チーム、三チーム、・・・・と。
イレン「そうか。罠だ。」
リトル「罠・・・!頭いいなあ。」
ロード「私に任せてください。」
走っている途中で、泳ぐ場所があった。
そこに水を流して、水を空中へ飛ばす。
すると・・・・!!
続く