~月編~第三十三話 八賢者次次参上
ムーンはデスベルグの罠にかかったまま、行方知れず。
その間、デスベルグは残りの二十勇者を倒し、さらに八賢者と、冥王神と呼ぶ、アルフォースたちに手をかける。
デスベルグの攻撃で、デュアルは捕らえられ、一撃をくらえられる瞬間―
ファイン「フン。こいつとはまだ決着がついてない。ここで終わらせるわけにはいかん。」
ファインが豪剣「ブレイジング」で、闇の腕を切り裂いたのだ。
そのおかげでデュアルは間一髪助かった。
ミラ「いくぞデスベルグ!」
ミラはヒーロー・ハシリなので、すばやく移動できる。
速い為、白く輝いた線のようなものが、動いているように見えた。
デスベルグ「諦めの悪い奴等だな!消えうせろ!」
何処から向かってくるか分からないミラを、来た瞬時に片腕でとめた。
ミラは刀を使っているが、刃を素手でとめたのだ。
ベルゼル「な!」
アルフォース「後ろががら空きだぞ!」
デスベルグ「―遅い」
もう片方の腕で、アルフォースの刀を受け止めた。そして、空中へ投げる。
ミラ「ま、まずい」
アルフォース「奴の奥義が―」
「くる!」
だが、デスベルグは空中にジャンプしている途中、何者かによって地面に逆戻りし、叩きつけられる。
デスベルグは受身を取り、すぐ立ち上がる。
デスベルグ「誰だ!?」
「スピード不足・・・・それはこいつらに向けた言葉・・・・そんなスピードじゃ・・・俺には追いつけないぜ。」
先が剣になっている槍のような武器を持ち、ハチマキを結んで、岩の上に立つ。
オニチャオのようで、オニキスだ。
ミラ「ゼラ!」
ゼラ「待たせたな。」
アルフォース「久しぶりだ。何年ぶりになるか・・・」
デスベルグは怪しげな目つきで睨むが、すぐ立ち上がって、構える。
しかし、ゼラは一瞬のうちにデスベルグの後ろへ移動し、空中へ蹴り上げる。
デュアル「ゼラ様、どうしてここへ?」
ゼラ「ミラが呼んだんだ。ところで首領は?」
デスベルグ「ムーンか・・・ムーンはこないぞ。」
空中で浮かんでいるデスベルグが余裕な表情で語り始める。
ゼラ「なぜだ?」
デスベルグ「俺が倒してやったからな・・・ククク・・・・」
ミラ「そういうことらしい。とりあえず八賢者がそろうまで、僕らで何とかしましょう。」
「そうはさせないよ」
同時に、デスベルグの反対側から声がする。
デスベルグは遠くて分からないが、構えている。
ところが、片方は止めたが、もう片方は直撃してしまう。
バルキリ「八賢者・・疾風のバルキリ!」
ブレイズ「八賢者・・怒豪のブレイズ!」
アルフォース「結構そろってきたな・・・あと四人・・・いや三人か・・・」
バルキリ「話は大体聞いた。成程。ムーンがねぇ・・・」
デスベルグを見つめながらも、話し続けるバルキリ。
ブレイズは腕を振り回している。
ベルゼル「さあ・・・いくぜデスベルグ!」
続く