~月編~第二十一話 本戦開始!
ムーン達はレフトンへ向かっている。ファインはとっくに、瞬間移動してしまったので、ムーンと、その他二名が、物凄いスピードで走りかけていく。
風を切って走っているので、立っているのもつかれている状態に近い。
景色がどんどん流れていき、出発から十分と立たないうちに、レフトンへと到着した。
レフトンでは、ファインが噴水周辺で待っていた。
ムーン「おくれてごめぇん」
ずっとスケボーに乗ってたので、フラフラでゆっくり歩く。
ファイン「遅いぞ。」
ゼイン「会場はどこだ?」
すぐ分かった。なにせ、人だかりができているからだ。
ムーン達は優勝者の証を見せると、とっとと中へ入る。
どうやら、大会は始まる・・・までメンバーが分からないらしい。
内装はずいぶん綺麗で、どんな攻撃にも対応できるように、ガラス張りではなく、鋼鉄だ。
中心は大きく正方形に囲ってあり、場外落ちしても大丈夫なようにマットがひいてある。
スノウ「・・・ずいぶん広い・・」
ファイン「全国の決定戦だからな。A~Dブロックに分かれ、それぞれのブロックで四人。」
ムーン「僕等はどこで休むの?」
ゼイン「控え室はないようだ。となれば、あそこだろ?」
ゼインは見渡しが良さそうな、上にある広間を指差す。
係員に聞いてみると、自力であそこへ全員登らなければ、駄目そうだ。
ムーン「僕、飛べないし。」
ファイン「私に任せろ。」
全員まとまると、空気がゆがみ、一気に移動する。
そこは、何もない広間だった。意外と、一杯メンバーがそろっている。
????「さてさて、メンバーがそろいました。え?私は誰かって?司会の、コレイナと申します。」
マイクを使って話し始める。会場には、もう既にチャオが集まってきている。
コレイナ「さてさて、もう戦う順番は決めてあります。あれをご覧下さい。」
コレイナは、外にある、電子掲示板を向く。Aブロック~Dブロックまで、四人づつかいてある。
ムーン「でも、線が引かれてないよ?」
ファイン「バトルロイヤル、というわけか。」
コレイナ「その通り!Aブロック四人で、バトルロイヤルをしてもらいます。勝った方が、準決勝へ勝ちあがれる。」
Aブロックはムーン、ヴァルサ、ブレイズ、スパラ。
Bブロックはファイン、ゼラ、ズィード、ケファス。
Cブロックはゼイン、フェル、ゾルグ、ネフォ。
Dブロックはスノウ、スター、メテイル、ガルフ。
知っている者が結構いたので、ムーンは驚いた、というか、変な感じに思えた。
コレイナ「勝負はすぐ始まります。Aブロックの方は、会場へ上がってください。」
そういわれて、ムーンは会場へ上がる。すると、ヴァルサが「お!」という感じでコチラを見た。
なぜか、ブレイズも、「よう!」と手を振ってきた。スパラもだ。
スパラのことはヴァルサから聞いていたので分かるが、ブレイズは誰だろう?と思った。
コレイナ「では今より、Aブロックバトルロイヤルスタートです!」
ムーンは剣を構える。ヴァルサは何もしないが、ブレイズは格闘家らしく、素手で構える。
スパラは渦状の鎌を持っている。
ヴァルサ「ではいくぞ!」
ブレイズ「邪魔だぜ!」
ヴァルサの四刀流と、ブレイズの素手がぶつかり合う。そこへ、スパラが鎌を投げるが、軽く避けられる。
ヴァルサ「その程度で、俺を倒せると・・・
ムーン「アルティメット・ボルテクス!」
雷の竜巻が会場を荒らす。スパラは地面にカマを刺し、絶えている。ヴァルサもだ。
だが、ブレイズは竜巻によって空中へ上げられる。
竜巻がやむ。
スパラ「な!」
ブレイズが、落下速度とあわせて、スパラを思いっきり叩きつける。すると、一撃で気絶してしまう。
ブレイズ「ナックルバースト。拳に「気」を溜め、そのまま叩きつける技さ。」
ヴァルサ「すきありだぜ!」
背後からヴァルサは四刀流完成系「終縛」を振り切る。
後ろからの攻撃にもかかわらず、ブレイズは避ける。
同時ごろに、上からムーンは剣をブレイズに向け、ふる。だが、またしても避けられる。
ムーン「ち、外したか。」
ブレイズ「まぁだ記憶が戻ってねえらしいな。」
ムーン「な・・・(なぜしってるんだ?)」
その間に、ヴァルサは飛び上がっており、剣に光を補充する。
ヴァルサ「ファイナル・グレイシア!」
ブレイズ「スーパーナックルバースト!」
腕に光の輪が重なり、ファイナルグレイシアを片手で弾き飛ばす。
その衝撃で、ヴァルサは場外落ちになる。
ムーン「(強い・・・)」
ブレイズ「さて!次はお前だ!」
続く