~月編~第三話 格闘少女

スロン村に到着したムーンたちは、ある知らない家にたどり着く。

ムーン「・・・・・なにやってるの?」

家の中は荒れていて、デュアルは壁に埋まっている。そして、もう一匹のオレンジのチャオは、天井にぶら下がっている。

デュアル「大格闘ゲームをしてたんだがな。こいつが強くて強くて。」

???「デュアルは寝てるがよろし。貴方、誰アルか?」

ムーン「僕は・・・・えっと・・・・」

デュアルから名前は伏せろといわれていたのを思い出し、戸惑いかける。

デュアル「こいつは俺の連れだ。よし、主流山へ登るぞ。」

???「待つアル。あそこは今、軍と組織が合併して改良してる最中アルヨ。」

デュアル「フアンは黙っていろ。こいつも俺も、同じ同類のようなものだ。」

フアンというチャオは、階段で二階へあがり、支度をして戻ってくる。

ムーン「そのはちまきは何?」

フアン「ああ・・・これアルか。代々、内に家に伝わる武道の道具アル。」

言い忘れたが、フアンはヒーロー・ヒコウ・ハシリである。l

デュアル「そんなことはいい。いくぞ。」

デュアルも全身を覆い隠すほど大きなフードとマントを装着し、家を出て行く。

ムーン「あ、速いな・・・・もう行くのか。」

デュアル「外に出ると霧が深い。また、主流y・・・・・

フアン「ていやぁ!」

その大きな声と共に、目の前の霧が晴れていく。視界がきかないので、何が起こったのかはわからない。

デュアル「熱風拳を使ったな。さて、霧が晴れた。いくか。」

フアン「あたしのおかげって言うことを忘れなくてヨ。」

ムーン「この二人は・・・何者・・・・・?」

そんな疑問を持ちつつ、早く山を駆け上がっていく。

すると、大きな岩が目の前にある。

デュアル「あと少しだってのに。こいつは俺じゃ壊せねえ。」

フアン「駄目あるね。硬すぎるヨ。」

ムーン「!伏せて!」

何の気配を感じたのか、ムーンの声は響き渡る。そして、岩は大爆発する。

ゼブル「やっと見つけたぞ・・・・デュアル・・・・」

デュアル「ち・・・包帯野朗め。ここは先に行け!」

ゼブル「それは無理な話だ。」

先ほど、爆破した岩の破片が、道をふさいでいく。

ムーン「僕はここら辺で一休みしてるか。」

ゼブル「さて・・・デュアル・・・逃げるか?」

デュアル「無差別格闘流、六代目・・・・デュアル・カーズ!もちろん受けて立つ!」

フアン「デュアルはあれでも格闘の天才ネ。心配しなくてよろし。」

突然ゼブルが消え、デュアルも消える。空に飛び上がり、空中で接戦だ。

攻撃しては防ぎ、防いでは攻撃に移る。という繰り返しだ。

ゼブル「フ・・・『腐心の拳』!」

あごの下からすばやいアッパーを繰り出すが、デュアルは軽く避ける。

デュアル「波動拳!」

手に力を補充し、それを衝撃波として撃つ。と、ゼブルに命中する。

ゼブル「さすがだな。もう一発喰らうか。奥義―『二重・腐心拳!』」

両手でデュアルを叩きつけ、地面にぶつかると同時にもう一度叩きつける。

デュアル「か・・・は・・・・・」

ゼブル「フフ・・・・とどめだ・・・・

とどめを刺す寸前に、雷がゼブルを吹き飛ばす。

ムーン「次は・・・・僕が相手になってやろう!」

ゼブル「幼体化したお前では、勝ち目は無いぞ。デュアル、とどめを刺し損ねたな。ならば・・・」

ゼブルはムーンの横にすばやく移動して、フアンを盗み取っていく。だが、フアンは気絶している。

デュアル「く・・そ・・・」

ゼブル「こいつを助けて欲しければ、デュアル、お前一人で、主流山頂上へ来い!」

続く

このページについて
掲載号
週刊チャオ第148号
ページ番号
5 / 98
この作品について
タイトル
真・月と太陽の物語
作者
ろっど(ロッド,DoorAurar)
初回掲載
週刊チャオ第147号
最終掲載
週刊チャオ第177号
連載期間
約6ヵ月30日